研究課題/領域番号 |
17H07101
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
思想史
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研究機関 | 上智大学 |
研究代表者 |
西島 佑 上智大学, 総合グローバル学部, 研究員 (40802484)
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研究期間 (年度) |
2017-08-25 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
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キーワード | 国家語 / 多言語主義 / 国語 / ナショナリズム / 多文化主義 / 言語法 / 公用語 / 言語思想 / 多言語国家 / 多民族国家 / 言語 / 多文化主義批判 / 排外主義 / 国家 |
研究成果の概要 |
本研究は、多言語主義をめざした「国家語」という思想をドイツ語圏、ロシア語圏、日本語空間にまたがってあきらかにしようとしたものである。ドイツ語圏で生まれた「国家語」(Staatssprache)は、2つの経緯を経て日本語に伝わった。1つは、保科孝一や田中克彦を介して日本語へと伝わった経緯であり、いまひとつはドイツ語圏からレーニンによってロシア語に翻訳され、その後1990年代に日本語へと伝わったルートである。 こうした歴史的言説のなかで国家語は、法的に制定されることが前提とされ、それを「肯定」する立場、そして「否定」する立場の二面性がある言説の束としてみいだすことができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義は次のようなものと考えられる。従来の国家語研究とよべるものは、特定地域・空間に関するものが多い。そのなかで、本研究では、複数地域を扱い、そして歴史的・時間的にその解明に迫ったものと位置付けられる。また社会的意義としては、「日本語教育の推進に関する法律」(2019年)が施行されるなど、日本語の法制化がすこしずつすすめられるなかで、「国家語」という言語思想史を通して、その肯定面や問題点を論じたことで、言語の法制化について考察する一助となれたことがあげられると思われる。
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