研究課題/領域番号 |
17H07143
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
病態科学系歯学・歯科放射線学
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
室伏 貴久 日本大学, 歯学部, 専修研究員 (60800787)
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研究協力者 |
津田 啓方
山口 洋子
山口 裕史
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研究期間 (年度) |
2017-08-25 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | NETosis / マクロファージ / 歯周病原細菌代謝産物 / 短鎖脂肪酸 / LPS / iNOS / 関節リウマチ / 好中球 / 単鎖脂肪酸 / 多形核白血球 / 細胞死 / NETs / 自己免疫疾患 / 歯周病 / オートファジー |
研究成果の概要 |
好中球の活性化により網状のクロマチン構造物(neutrophil extracellular traps, NETs)が細胞外へ放出され、細菌を抑制する。また、歯周病原細菌は酪酸等の短鎖脂肪酸を高濃度に産生し、そのうち、酪酸は歯肉上皮の強い細胞死活性をもつ。本研究では、この酪酸誘導の細胞死がNETosisかどうかについて、好中球を含む歯周組織に存在する細胞で確認することを目的とした。その結果、誘導された細胞死はNETs様構造物を伴う細胞死であり、それがオートファジー、活性酸素種に依存することが解った。また、歯周病原細菌が産生する因子がLPS誘導のマクロファージの活性化を抑制することが解った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
酪酸はNETosis様の細胞死を引き起こすことが解った。この結果は、歯周疾患発症時における歯周組織の自然免疫メカニズムの一端を解明できたということとなる。また、細胞死発生に関わる因子が分かったということでも、それらの調節により歯周疾患の発症をコントロールできる可能性がでてきた。さらに、細菌の内毒素であるLPSによって引き起こされるマクロファージによる炎症を抑制する可能性が示唆された。歯周病原細菌は短鎖脂肪酸を産生することにより自然免疫機構を抑制し、歯周組織における細菌優位な状況を作っているかもしれない。これらの事から、歯周疾患の発症およびそれらに対する対応法を考えることが可能になる。
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