研究課題
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本研究では、徐脈性不整脈に対する新たな再生医療の開発を目指して、より成熟した細胞に誘導可能な直接的リプログラミング技術によって、心臓ペースメーカー細胞を体細胞から高効率に形質転換できる方法の確立を目指している。平成29年度では、在籍施設において運動誘発性徐脈モデルマウスの作製法を確立し、電気生理学的解析法をセットアップするとともに、網羅的遺伝子発現解析のための心臓ペースメーカー組織サンプルの品質最適化に成功した。同時に、これまでの研究で見出された徐脈誘発因子ならびにペースメーカー組織発生に重要な転写因子について発現ウイルスベクターを作製した。ペースメーカー組織で蛍光タンパク質を発現するレポーターマウスを導入し、その蛍光イメージングのための環境設定を済ませた。現時点では、マウス線維芽細胞を用いた形質転換実験を進めるとともに、心不全モデルマウスに生じる不整脈を解析している。また、徐脈発生の原因となるマイクロRNAについても導入候補因子として発現ベクターを作成する。平成30年度は本研究の一部を平成30年度~平成32年度の若手研究に引継ぎ、運動モデルマウスの心臓ペースメーカー組織における網羅的遺伝子発現解析の結果に基づき、ペースメーカー細胞の誘導因子を見出していくとともに、心臓ペースメーカー組織の再生にかかわる新規因子の探索を継続する。関連する研究成果は、D'Souza et al. Circ Res 2018;121:1058-68、Boyett et al. J Appl Phyiol (1985) 2018 (epub ahead of print)に掲載されるとともに, 38th Annual Scientific Sessions HRS、EHRA Europace 2017、第3回国際心血管薬物療法学会・日本部会、第110回近畿生理学談話会、第40回日本分子生物学会年会、第107回日本獣医循環器学会、第82回日本循環器学会学術集会、第95回日本生理学会大会で報告した。
29年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2018 2017 その他
すべて 国際共同研究 (2件) 雑誌論文 (4件) (うち国際共著 4件、 査読あり 4件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (5件) (うち国際学会 2件) 備考 (1件)
Angiogenesis
巻: 21 号: 2 ページ: 415-423
10.1007/s10456-018-9605-x
American Journal of Physiology-Heart and Circulatory Physiology
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10.1152/ajpheart.00696.2017
Circulation Research
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10.1161/circresaha.117.311607
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10.1152/japplphysiol.00268.2017
http://research-db.ritsumei.ac.jp/Profiles/134/0013394/profile.html