研究課題/領域番号 |
17H07259
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
アジア史・アフリカ史
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研究機関 | 龍谷大学 |
研究代表者 |
塩野崎 信也 龍谷大学, 文学部, 講師 (70801421)
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研究期間 (年度) |
2017-08-25 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 東洋史 / アゼルバイジャン / ロシア帝国 / 帝国 / 法制度 / 裁判制度 / コーカサス |
研究成果の概要 |
ロシア帝国の統治下にあった19世紀後半における南東コーカサス(現在のアゼルバイジャン共和国にあたる地域)の司法に関する制度とその運用の実態を、文書史料を利用して実証的に解明した。該当する時代・地域の司法制度が二重構造となっており、旧来からの裁判機構であるシャリーア法廷が「仲裁」を行うという解釈でロシア帝国の司法制度に矛盾なく組み込まれていたことを明らかとしたほか、婚姻に関する制度と住民たちの実際の行動の一端を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ロシア帝国が異民族統治にあたって、旧来の慣習や法制度を基本的に維持しつつも、その運用者たち(南東コーカサスの場合は「イスラーム聖職者」)をロシア官権の管理下に置いたり、帝国の法制度の中に組み込んだりすることを通じて中央との統合を進めていたことが明らかとなった。これは従来から言われていた「帝国」の統治のあり方、すなわち「多法域空間としての帝国」の議論をなぞったものに過ぎないが、本研究はそれがロシア帝政期南東コーカサスにおいても見られることを、文書史料などから実証的に明らかにしたことに学術的意義がある。
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