研究課題/領域番号 |
17H07318
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
環境技術・環境負荷低減
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研究機関 | 宇部工業高等専門学校 |
研究代表者 |
野本 直樹 宇部工業高等専門学校, 物質工学科, 助教 (70802916)
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研究期間 (年度) |
2017-08-25 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 下水処理 / DHS / 開発途上国 / 排水処理 |
研究成果の概要 |
インドで確認された実規模下水処理DHSリアクターの機能障害の原因究明を行った。本研究では、1.下水中に含まれた粘土質(カオリン)により担体の詰りが生じ、水理学的滞留時間が減少、2. 下水中に含まれた重金属がスポンジ担体に蓄積し、微生物の活性低下の二つの可能性について実験的検証を行った。1.について、カオリンを都市下水に200 mg/L添加した系および無添加系を用意し、DHSリアクターの下水処理試験を行った結果、各BOD除去率は57%、63%とカオリン添加系でやや低下した。2.について、生分解性試験の結果、重金属無添加系、添加系の各COD除去率が91%、59%と、重金属添加系の除去率は低下した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
インドの試験において、粘土質が流入した要因は、前処理設備の整備不良である。本研究の成果より、前処理設備を定期的に整備し、蓄積した汚泥を除去することの重要性が示された。重金属については、恒常的に高濃度で流入していたわけではないものの、一時的な高濃度の流入、または低濃度の連続的な流入により保持汚泥内に蓄積したと考えられる。開発途上国では、産業排水処理が十分に行われておらす、下水中に重金属が流入する可能性がある。本研究の成果より、開発途上国において下水処理設備を設計する際は、最大3割程度の有機物除去性能の低下が生じる可能性を考慮する必要があることが示唆された。
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