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糞の窒素および酸素同位体の分析による農作物加害獣の採餌圏マップ作成手法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 17H07341
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分補助金
研究分野 自然共生システム
研究機関総合地球環境学研究所

研究代表者

原口 岳  総合地球環境学研究所, 研究部, 外来研究員 (90721407)

研究期間 (年度) 2017-08-25 – 2019-03-31
研究課題ステータス 採択後辞退 (2018年度)
配分額 *注記
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワード生態系管理 / 鳥獣管理 / バイオロギング / 窒素同位体富化 / 多元素同位体分析 / 応用動物
研究実績の概要

獣類による農作物加害の増大に伴い、摂食内容を評価する手法が必要とされていることに鑑みて、糞にどの程度農作物が含まれているかを定量的に評価するための技術開発をおこなった。農作物の摂食を評価するために、農作物が野外植物より高い窒素同位体比を示すことを利用する手法が考えられる。しかし、糞は難消化物以外にも獣類自身の代謝物を含み、餌の窒素同位体比が糞の値にどの程度反映されるかは不明である。そこで、重要な加害獣であるシカを対象とし、糞の窒素同位体比の決定要因を解析した。
19の動物園よりニホンジカの毛・糞・餌の提供を受け、窒素同位体分析に供した。ほとんどの園で牧草が施与されていた一方、園によって、酵母を含む配合飼料 (窒素固定由来の窒素成分 ≒ 0‰)、野菜 (施肥由来の窒素分 > 0‰)、野外植物 (< 0‰) を与えていた点で餌組成が異なった。これら試料について、個体の性質 (性別・亜種の違い) およびシカ自身の体組織 (毛) と餌の窒素同位体比が、糞の窒素同位体比に及ぼす影響を検討した。
同じ餌を与えられた単一の動物園由来の37個体の窒素同位体の解析からは、オスの毛窒素同位体比はメスよりも約0.3‰低かった。これに対し、毛の窒素同位体比は動物園間で最大8.5‰ 最小5.0‰、糞の窒素同位体比は最大7.4‰ 最小2.1‰の値を示し、性差以上に餌の違いが体組織と糞の窒素同位体比に影響を及ぼしたと考えられた。また、ほぼ同一の窒素同位体比を持つ餌を施与していた園での分析からは、餌に比べて糞は約1.4~3.4‰高い窒素同位体比を示した。これらの結果から、糞同位体比の決定要因として、飼育条件下における餌の窒素同位体比に起因しない不確実性は2‰以内であり、同一地域内に存在する農作物と野外植物の窒素同位体比がそれ以上に異なっていれば、糞窒素同位体比がシカの農作物摂食の指標となると結論付けた。

現在までの達成度 (段落)

翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。

今後の研究の推進方策

翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。

報告書

(1件)
  • 2017 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて 2018 2017

すべて 学会発表 (4件)

  • [学会発表] 農作物摂食個体のマッピングを目指したシカ糞の同位体分析:飼育個体を利用した検証2018

    • 著者名/発表者名
      原口岳・幸田良介・陀安一郎
    • 学会等名
      日本生態学会
    • 関連する報告書
      2017 実績報告書
  • [学会発表] 現在のシカ生息密度の規定要因は何か~激減期の分布域を考慮した検討~2018

    • 著者名/発表者名
      幸田良介・原口岳
    • 学会等名
      日本生態学会
    • 関連する報告書
      2017 実績報告書
  • [学会発表] 農作物を食害するシカ個体の検出法の開発に向けた糞窒素同位体比分析手法の評価2018

    • 著者名/発表者名
      原口岳・幸田良介・陀安一郎
    • 学会等名
      日本地球惑星科学連合 (JpGU)
    • 関連する報告書
      2017 実績報告書
  • [学会発表] 作物を食害するシカの探索を目的とした糞窒素同位体比の分析:飼育個体を利用した検証2017

    • 著者名/発表者名
      原口岳・幸田良介・陀安一郎
    • 学会等名
      同位体環境学シンポジウム
    • 関連する報告書
      2017 実績報告書

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公開日: 2017-08-25   更新日: 2018-12-17  

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