研究課題/領域番号 |
17H07347
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
森林科学
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研究機関 | 国立研究開発法人森林研究・整備機構 |
研究代表者 |
山中 聡 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 研究員 (10804966)
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研究期間 (年度) |
2017-08-25 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 森林性昆虫 / トラップ / 捕獲効率 / 昆虫 / 生態学 |
研究成果の概要 |
ピットフォールトラップとマレーズトラップを対象として、捕獲効率に物理環境が与える影響の検証を行った。ピットフォールトラップは除去法により日ごとの地表性甲虫の捕獲効率と地温との関係を調査した。マレーズトラップはカミキリムシの捕獲数と気温、風速および開空度との関係を調査した。その結果、優占する地表性甲虫3種中2種で、地温の上昇に従い捕獲効率が増加し、また、優占するカミキリムシ4種中3種で、捕獲個体数が物理環境による影響を受けていた。以上の結果は、トラップの捕獲効率には周囲の物理環境が影響するため、異なる地点間で昆虫の生息密度を比較する際には、捕獲効率の変化を考慮する必要があることを示唆している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
森林昆虫は多様な種が含まれる分類群であり、様々な生態的機能を発揮することにより森林生態系の維持に重要な役割を担っている。このため森林生態系保全を検討するうえで、昆虫群集のモニタリングは重要である。一方、昆虫調査では、トラップの捕獲効率が周囲の物理環境によって変わりやすく、生息密度を明らかにできないという欠点が長年指摘されてきた。本研究では集中的な野外実験にて得られたデータから、物理環境が各種の捕獲効率に及ぼす影響を検証した。本研究の結果は、物理環境が異なる地域間で昆虫相を比較する際に考慮すべき環境要因の特定に繋がり、広い地域で昆虫モニタリングを効率的に実施するための知見を提供すると考えられる。
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