研究課題/領域番号 |
17H07349
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物性Ⅱ
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研究機関 | 国立研究開発法人物質・材料研究機構 |
研究代表者 |
廣瀬 陽代 国立研究開発法人物質・材料研究機構, 機能性材料研究拠点, NIMSポスドク研究員 (40804076)
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研究期間 (年度) |
2017-08-25 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | パイロクロア酸化物 / 超伝導 / 量子振動 / 電子状態 / 強相関電子系 / 圧力下測定 / 高圧測定 |
研究成果の概要 |
パリティ揺らぎ超伝導体の候補と考えられているパイロクロア酸化物Cd2Re2O7には、強いスピン軌道相互作用に由来した電子系の不安定性の存在が予想されており、超伝導との関係に興味が持たれていた。そのため、電子状態の詳細を明らかにすることが求められていた。量子振動の測定と第一原理計算を組み合わせることで、最低温における電子状態を詳細に明らかにすることに成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
パイロクロア酸化物Cd2Re2O7は常圧では室温の立方晶から低温の正方晶へ2回の構造相転移を示す。この構造相転移における原子位置の変化は非常に小さく、これまで精密に決定することができていなかった。今回の研究で、電子状態を量子振動によって直接観測し、第一原理計算を用いて観測された電子状態を再現する原子位置を同定することができた。得られた電子状態や原子位置の情報を用いれば、特異な構造相転移の起源や超伝導の性質などについて、電子状態に根ざした議論を行うことが可能になる。そのため、本研究の成果は、Cd2Re2O7におけるこれらの物性を解明するために大きく資するものである。
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