研究課題/領域番号 |
17H07386
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
層位・古生物学
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研究機関 | 独立行政法人国立科学博物館 |
研究代表者 |
芳賀 拓真 独立行政法人国立科学博物館, 地学研究部, 研究員 (30728233)
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研究期間 (年度) |
2017-08-25 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 貝化石 / 種多様性 / インド-西太平洋 / フィリピン / 新生代 / 生物多様性 / フィリピン諸島 / 分類 |
研究成果の概要 |
現在世界で最も生物多様性が高く「コーラル・トライアングル」として知られるインド-西太平洋域の海洋生物の多様性と変遷を,化石記録に基づき直接明らかにするため,フィリピン諸島産の更新世貝化石資料を徹底的に記載分類した。当初計画を完遂するまでには至らなかったが,従来の見解とは異なり,更新世の種多様性は現在よりやや少ない程度に高かったことが明らかとなった。また,コーラル・トライアングルを特徴付ける貝類相が更新世の中頃までには成立したと考えられること,そして更新世においても一部のグループでは絶滅と初出現があり,ファウナが入れ替わるイベントがあったことが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で得られた成果は現時点では予察的なものであるが,更新世はコーラル・トライアングルの多様性が低かったとする断片的な化石記録に基づく説や,おそらく今と同様に高かっただろうとする仮定に対して,積極的な検証結果を与えるものである。また,本研究が完遂された際には,フィリピン諸島はもとより,黒潮下流域にあたる日本の生物相の起源と変遷を議論する上で不可欠なデータを提供するものとなるから,多様性保全などにおいても重要な参考材料として寄与する。さらに,本研究ではその種類もしくはグループの化石としての初出記録を多数見出していることから,生物地理的研究においても価値あるものである。
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