研究課題/領域番号 |
17J00073
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
機械材料・材料力学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
新里 秀平 大阪大学, 基礎工学研究科, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2017-04-26 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2018年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2017年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 時間拡張モデリング / 析出現象 / 原子モデリング / 固溶原子 / 金属間化合物 |
研究実績の概要 |
本研究課題では,原子スケールの空間解像度を保ちつつ,長時間プロセスを追うことのできる普遍的な時間拡張モデリング手法を確立するために,Diffusive Molecular Dynamics (DMD)法を2種以上の元素が混在した多元合金材料へと拡張し,その析出現象への有効性を示すことを目的とする.本年度はDMD法を用いてニッケル-アルミニウム(Ni-Al)合金中の転位周囲でのAl偏析過程の解析を行なった.その結果,5%程度までの低濃度では転位の周囲においてAl原子の偏析が生じることを確認した.また,5%以上の濃度ではさらに,部分転位の転位芯近傍からNi原子とAl原子が規則的に配置されたL12規則構造が析出し成長する様子が観察された.これは,前年度に検証した状態図における規則相と固溶体相の境界によく一致している. さらに,これらのDMD法を用いた析出解析に基づき得られたAl原子濃度分布をもとにNi母相中にAl原子を配置し,パイエルス応力を算出した.比較のため,原子を無作為にAl原子に置換したランダム固溶体モデルでもパイエルス応力を算出した.その結果,DMD法により得られた濃度分布に基づくモデルではランダム固溶体モデルと比べ高い応力を示した.これは,転位周囲でのAl原子の偏析,規則相の析出による局所的な組成の変化がパイエルス応力に大きな影響を与えることを示している.このように,DMD法を用いることで原子拡散の時間スケールで進行する析出過程を予測し,局所合金組成の変化とそれによる転位挙動の変化の獲得が可能であることを示した.
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現在までの達成度 (段落) |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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