研究課題/領域番号 |
17J00821
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
美術史
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
尾﨑 登志子 (2018-2020) 大阪大学, 文学研究科, 特別研究員(DC1)
仲埜 登志子 (2017) 大阪大学, 文学研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2017-04-26 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2019年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2018年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2017年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | グスタフ・クリムト / 世紀転換期オーストリア / 肖像画 / 中国美術 / 東洋文化受容 / シノロジー / 世紀転換期ウィーン / 東洋美術研究 / 第一次世界大戦 / 異文化受容 / 比較文化史 / 比較美術史 / 世紀末ウィーン / ウィーン / オーストリア / パトロン |
研究実績の概要 |
2020年度は、グスタフ・クリムトが晩年に制作した女性肖像画の中でも、《エリザベト・レーデラーの肖像》(1916年完成)に焦点を当て、その背景のイメージ群に関する調査を中心に研究を進めた。本作は筆者が採用第1年目に成果発表を行った《フリーデリケ・マリア・ベーアの肖像》と同様、画家の晩年期の代表的作品と位置付けられている。それにもかかわらず、画中に描きこまれた装飾モチーフや背景の中国風の人物群像に関して、明らかになっていることは殆どない。そのため、先行研究を踏まえた上で、現在収集済みの同時代の資料、およびウィーンにおける美術館のデジタル・アーカイブなどを活用し、この未解明のモチーフの源泉や主題について考察を進めた。まず、モデルであるエリザベト、そしてクリムトの最大のパトロンであったレーデラー夫妻に関する先行研究を整理し、作品の制作背景の理解に努めた。さらに、クリムトが所蔵していた中国美術に関する図版付きの書籍や、画家が制作当時実見し得た可能性のあるウィーン応用美術博物館(MAK)の染織品コレクションの内容を精査した。その結果、作中の背景モチーフの一部の図像源を解明し、これまで曖昧にされていた図像の主題に関する新たな知見を得ることが出来た。今後は、引き続き詳細な作品調査を進め、本肖像画に関するさらなる考察を含めた内容を、論文もしくは学会での口頭発表で成果発表を行おうと考えている。 また、今年度は新型コロナウイルス感染症の流行のため、予定していたウィーンおよびベルリンでの資料の収集・調査は叶わなかった。そのため、収集済みの資料の整理や、未消化のドイツ語文献や外国語の文献資料の精読を集中して行った。作品の実見調査やドイツでの未刊行の資料調査(現・東亜美術協会での機関誌の購読者リストの調査など)は、今後の課題としたい。
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現在までの達成度 (段落) |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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