研究課題/領域番号 |
17J02268
|
研究種目 |
特別研究員奨励費
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
合成化学
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
増田 侑亮 東京大学, 薬学系研究科, 特別研究員(SPD)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-26 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2017年度)
|
配分額 *注記 |
9,360千円 (直接経費: 7,200千円、間接経費: 2,160千円)
2017年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
|
キーワード | ニッケル / パラジウム / 銅 / 炭素ー水素結合 / 炭素ー酸素結合 / アルコール |
研究実績の概要 |
研究計画に従い、sp3炭素―水素結合のアリール化およびアルキル化反応に関して検討を行った。その結果、ニッケル触媒とヨウ化アルキルの存在下、テトラヒドロフラン(THF)を溶媒とし、グリニヤー反応剤を作用させるこで、THFの炭素―水素結合がアリール化された生成物を低収率で得た。収率向上を目指し、さまざま条件検討を行ったが、大きな改善は見られなかった。 次に、アルコールの炭素―酸素結合官能基化反応に取り組むこととした。検討の結果、プロパルギルアルコール誘導体に対して、ニッケル触媒の存在下グリニヤー反応剤を作用させることで、水酸基の脱離およびプロパルギル基の異性化を伴いながらカップリング反応が進行し、アレンが選択的に生成することを見出した。ニッケル触媒を用いてプロパルギルアルコールからアレンを与える反応としては、これが初めての例である。また、一般にプロパルギル位の置換反応では、アルキンとアレンの混合物を与えることが多い一方、本反応は選択的にアレンを与える点で興味深い。 1―フェニルエタノールに対してパラジウム触媒と銅触媒の存在下、ジボロンを作用させたところ、アルコールの水酸基がホウ素に置換した生成物を与えた。この反応は、2級のベンジルアルコールを直接ホウ素化する手法としては初めての例である。さらに、本反応の不斉反応化を目指して、不斉配位子の検討を行った結果、BINOLから誘導した単座の不斉ホスフィン配位子を用いたときに中程度の鏡像体過剰率で目的のホウ素化体を得ることができた。ラセミ体の官能基を置換することで光学活性な化合物を得る手法は、入手容易な原料から高価値な化合物を合成できる点で非常に優れている。本反応は現在のところ、ラセミ体のアルコールから光学活性な有機ホウ素化合物を一段階で得る唯一の手法であり、有用な反応であると言える。
|
現在までの達成度 (段落) |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
|
今後の研究の推進方策 |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
|