研究課題/領域番号 |
17J02297
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理(実験)
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
林田 眞悟 東北大学, 理学研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2017-04-26 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2018年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2017年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | ニュートリノ / マヨラナ / 二重ベータ崩壊 / 炭素10崩壊 / ニューラルネット / 事象識別 / マヨラナニュートリノ / 極低放射能 / 粒子識別 / 再帰型ニューラルネット |
研究実績の概要 |
KamLAND-Zen800の開始へ向けて、前年度に製作したキセノン含有液体シンチレータ容器であるナイロン製バルーンのKamLAND検出器への導入作業を行った。バルーン及びその導入に必要な器具は、製作を行ったクラス1環境のクリーンルームが存在する仙台から、KamLAND検出器の所在地である岐阜県飛騨市の神岡鉱山まで輸送する必要がある。その間、バルーン等の汚染及び破損を防ぐために、窒素封入密閉バッグによる綿密な梱包を行った。これにより、2018年5月にバルーンを極低放射能でリークを作らずに、KamLANDに導入する事が出来た。その後、バルーン内液体シンチレータへ745 kgのキセノン溶かし込みを完了し、2019年1月よりデータ収集を開始することに成功した。 また、KamLAND-Zen800で主要な背景事象となる炭素10崩壊の新たな低減手法の開発を行った。前年度に有効性を確認したニューラルネットワークによる手法のKamLAND-Zenデータへの適用を試みた。ニューラルネットワークの開発には、大量の学習サンプルを用意する必要がある。そのため、本研究では、KamLAND-Zenデータをよく再現するモンテカルロ法の開発及びそれを使った学習サンプル生成を行った。これにより、炭素10崩壊事象と二重ベータ崩壊事象を約55%の精度で識別する手法が完成した。新手法による事象識別性能はモンテカルロ生成データ及び実データでよく一致しており、実際のデータ解析に適用する事が可能で、結果の向上が確認できた。これにより、KamLAND-Zen実験は炭素10背景事象の強力な低減手法を手に入れたことになる。 以上の成果から、かつて無い程の極低背景事象環境を達成したKamLAND-Zen800において、逆質量階層領域におけるニュートリノのマヨラナ性検証が可能となる。
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現在までの達成度 (段落) |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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