研究課題/領域番号 |
17J03106
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
実験心理学
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 (2018) 京都大学 (2017) |
研究代表者 |
杉本 光 国立研究開発法人理化学研究所, 革新知能統合研究センター, 特別研究員
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研究期間 (年度) |
2017-04-26 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2018年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2017年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | エピソード記憶 / 社会的報酬 / fMRI |
研究実績の概要 |
ヒトの記憶は報酬によって促進される。これまでの研究では、金銭や笑顔、魅力的な顔のような刺激に由来する報酬のアウトカムによって記憶は促進され,その神経基盤として報酬のアウトカムに関連する眼窩前頭皮質と記憶関連領域である海馬との相互作用メカニズムが重要であることが示されてきた。しかしながら、他者との競争における勝利のような社会的相互作用に由来する報酬のアウトカムによって記憶はどのような影響を受け、またそれがどのような神経基盤によって担われているのかについては明らかにされてこなかった。本研究では、社会的相互作用に由来する報酬のアウトカムが記憶に与える影響とその脳内機構を解明することを目的として、健常若年成人を対象とする機能的磁気共鳴画像(fMRI)を用いた実験を実施した。実験の結果、他者との競争における勝利のアウトカムの記憶は引き分けや敗北のアウトカムの記憶と比べてより正確に再認され、勝利時には引き分け時や敗北時と比べてよりポジティブな感情が生起されていたことが示された。また、報酬のアウトカムに関連する内側眼窩前頭皮質と記憶関連領域である海馬との間の機能的結合が、勝利のアウトカムに関する記憶の再認成績と有意な正の相関を示すことが明らかにされた。これらの結果から、社会的相互作用に由来する報酬のアウトカムによる記憶の促進には、報酬関連領域である内側眼窩前頭皮質と記憶関連領域である海馬の相互作用メカニズムが重要な役割を果たすことが示唆された。本研究の成果は日本心理学会第82回大会のシンポジウムにおいて発表され、現在では論文としてまとめられ国際学術雑誌へ投稿されている。また、本研究の他に、社会的文脈における記憶と関連する内側前頭前皮質の役割に関する総説論文を発表した。
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現在までの達成度 (段落) |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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