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ポスト伝統社会における宗教的アイデンティティに基づいたマイノリティの社会適応戦略

研究課題

研究課題/領域番号 17J03207
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
研究分野 社会学
研究機関京都大学

研究代表者

山下 泰幸  京都大学, 文学研究科, 特別研究員(DC1)

研究期間 (年度) 2017-04-26 – 2020-03-31
研究課題ステータス 完了 (2019年度)
配分額 *注記
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2019年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2018年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2017年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワードイスラーム / 移民 / ポストコロニアル研究 / オリエンタリズム / イスラモフォビア / インターセクショナリティ / 中流階層 / 宗教 / レイシズム / フランス / 宗教社会学 / エスニシティ / ムスリム / 質的調査
研究実績の概要

本年度は、昨年度末からのフランス滞在を継続し、パリとその郊外において質的調査を中心とする研究活動を行った。そこでは、これまで注目されることが少なかった、職業および学業に関する面で相対的に成功を収めているとみなされるイスラーム教徒を対象とした。
フランスのイスラーム教徒たちについては、一般的に、一枚岩の存在としてスティグマ化されることは多いが、調査対象者たちのライフヒストリーの分析からは、自らを「より周縁化された郊外のムスリム」から差異化するための実践が浮き彫りになった。ここで具体的にテーマとなるのは、例えば恋愛の嗜好の中で表面化する葛藤や、両親の母語を習得することへの忌避感/憧憬といったような、複雑に矛盾する感情である。これらの微細な事象を、イスラモフォビアが蔓延するフランス社会のマクロな文脈、すなわちポストコロニアルな歴史的文脈と結びつけて分析することで、重層的に決定されるフランスのムスリムたちの社会的な配置とその多様性が明らかとなった。
本年度の研究結果から導き出されたこうした知見は、マイノリティとしてのムスリムを主題とする社会科学的な研究において広くみられるような、(ムスリムとそうでない者の)差異を前提とするアプローチから距離を取る必要性をあらためて示唆するものである。今後執筆する博士論文では、このような「方法論的オリエンタリズム」を超克し、文化的(宗教的)な他者化の過程としてのイスラモフォビアに対抗するための社会学的な理論枠組みについて議論する。

現在までの達成度 (段落)

令和元年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和元年度が最終年度であるため、記入しない。

報告書

(3件)
  • 2019 実績報告書
  • 2018 実績報告書
  • 2017 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2019 2018 2017

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件)

  • [雑誌論文] ハイブリッド文化としてのフランスの新しいイスラーム :信仰実践を回避する移民第二世代のムスリムの語りから2018

    • 著者名/発表者名
      山下泰幸
    • 雑誌名

      ソシオロジ

      巻: 61巻1号 ページ: 39-57

    • NAID

      130008064280

    • 関連する報告書
      2018 実績報告書 2017 実績報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] エスニック・マイノリティの他者性をめぐる闘い:フランスの北アフリカ系移民二世のイスラーム教徒を事例として2019

    • 著者名/発表者名
      山下泰幸
    • 学会等名
      第92回日本社会学会大会
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
  • [学会発表] Militantisme et Masculinite2019

    • 著者名/発表者名
      Yasuyuki YAMASHITA
    • 学会等名
      Masculinite, feminite
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] How can French Muslims redefine Feminism?2018

    • 著者名/発表者名
      Yasuyuki YAMASHITA
    • 学会等名
      The 12th Biennial Crossroads in Cultural Studies Conference
    • 関連する報告書
      2018 実績報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] 現代フランスにおける「個人型イスラーム」 ──社会的に成功する新しい世代のムスリムの事例から──2017

    • 著者名/発表者名
      山下泰幸
    • 学会等名
      関西社会学会第68回大会
    • 関連する報告書
      2017 実績報告書

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公開日: 2017-05-25   更新日: 2024-03-26  

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