研究課題/領域番号 |
17J03406
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
人文地理学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
田中 雅大 名古屋大学, 環境学研究科, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2017-04-26 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 視覚障害者 / 触地図 / 地理空間情報 / 批判地図学 / 障害の地理学 / 物質性 / 言語資料 |
研究実績の概要 |
当初は経験的な研究を蓄積し、それらを昨今の人文社会科学の理論的潮流の中に位置づける予定であったが、2000年代以降の様々な理論的「転回」の理解が十分でない日本の地理学の現状を鑑み、後者の整理・検討・紹介に大幅に時間を割くこととなった。第3年度目も予定を変更し、(1)地理学における批判的な技術研究と障害研究のレビュー・翻訳・解説に注力するとともに、(2)身体・精神・ケアの地理に関わる分野の研究者たちと情報共有することに努めた。 (1)については、批判地図学と障害の地理学に関連する重要な英語論文2本を日本語に訳し、解説をつけて学術雑誌で発表した。一つは、地図の非客観性と権力性に関するものであり、触地図について考えるうえでも非常に示唆に富んでいる。それに長めの訳者解題をつけることで、批判地図学の起源を示すことができた。もう一つは、障害の地理学を関係論的視座から見直すものである。この論文の翻訳を通じて、日本の地理学や人文社会科学における障害研究の分野に対して、昨今の思想的状況とも関連する新たな理論的枠組みを紹介できた。これらの翻訳に加えて、英語圏で展開されているDigital Geographiesをレビューした。障害分野もさまざまな点でデジタル化が進んでおり、この動きと無縁ではない。このレビューを通じて、障害分野におけるデジタル化の社会的含意を検討するための理論的枠組みを作ることができた。 (2)については、若手地理学者を集めて定期的に勉強会を実施し、情報共有などに取り組んだ。これまでは主に身体・精神・知的障害に関わる問題を議論していたが、第3年度目はジェンダー、クィア、フェミニズム、エスニシティなど、より幅広いテーマについて意見を交わした。今後はこの取組みを整理・紹介する論文等を発表していく予定である。
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現在までの達成度 (段落) |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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