研究課題/領域番号 |
17J03485
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
理論経済学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
謝 梓君 京都大学, 経済学研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2017-04-26 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2019年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2018年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2017年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 無限回繰返しゲーム / 公共財ゲーム / 実験 / 認知能力 / 協力度 / 寛容 / 我慢 / 戦略 / 公共財 / リスク支配均衡 / 部分ゲーム完全均衡 / 地球温暖化 / 国境 / 将来の影 |
研究実績の概要 |
去年度の研究では、完全情報下で「無限回繰返し公共財ゲーム実験」と「無限回繰返し越境公共財ゲーム実験」を用い、二つの実験の結果を比較し、人々の協力関係行動の違いについて検証を行った。協力の背景にある戦略分布の違いを検証するため、「戦略頻度推定法」方法を用いて分析を行った。その結果、「将来の影」が協力率を増加させることが明らかになった。ゲームの繰り返しが長くなることにより参加者が寛容で寛大な協力的戦略を選択する傾向が強まることが明確となった。 今年度の研究では、「無限回繰返し公共財ゲーム実験」と「無限回繰返し越境公共財ゲーム実験」における均衡選択と認知能力との関係に関する分析を行った。「部分ゲーム完全均衡」及び「リスク支配均衡」の均衡概念を用い、協力行動の傾向が予想された。「戦略頻度推定法」を用い、戦略タイプを推定したところ、ゲームの継続率が高くなると、認知能力の高い被験者は協調的、寛容、我慢な戦略をより頻繁に採用することが確認された。一方で、認知能力の低い被験者では同じ傾向は見られなかった。 二つの実験の結果を比較し、ゲームの継続率が高い場合、認知能力の高い被験者は、「越境公共財ゲーム」の方が「公共財ゲーム」よりも協力度が高いことが確認された。しかし、認知能力の低い被験者では同じ傾向は見られなかった。さらに、一般的信頼及び時間選好は認知能力の低い被験者に影響することが確認された。認知能力の高いパートナーがより多くマッチしている場合、認知能力の高い被験者及び低い被験者の両方で協力度が高くなることも明らかとなった。 得られた研究結果から、認知能力の発達及び情報の共有の促進を考慮することが重要であり、教育機関は、子どもの認知能力を発達させ、調整を改善する教育プログラムを提供するが求められると総括した。
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現在までの達成度 (段落) |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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