研究課題/領域番号 |
17J04467
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
哲学・倫理学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
佐藤 真人 東京大学, 人文社会系研究科, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2017-04-26 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | デカルト / 神 / 自己原因 / 論証 / 類比 / 比例 / エーテル / ニュートン / アナロギア(類比) / 自然 / ケプラー / 微細物質 / 無限性 / 広大無辺性 / 方法 / 認識論 / アナロギア / 中項 / 自然・本性 |
研究実績の概要 |
初期の『規則論』から『方法序説』「三試論」を経て、『省察』「諸答弁」に至るまでのデカルトによる論証の用法を追跡・分析することで、主に以下の三つの事項を明らかにすることをめざした。1)論証の規範とされたアリストテレス哲学の論証と対比したデカルト哲学の論証の特質、2)デカルト哲学内部における論証の意義と形態の変遷、3)デカルト哲学体系を支える論理学の特質。 デカルト形而上学の論証の特徴を浮き彫りにするため、「諸答弁」で神の自己原因概念を証明する際に用いられた類比に着目した。デカルトが形而上学で用いた類比はトマスの「存在の類比」ではなく、古代ギリシア以来の数学的比例に基づく発見的認識法であり、その用法は『規則論』まで遡ることができる。これが自然学では基礎措定として機能する比喩として用いられ、形而上学では「比例性の類比」として神の自己原因概念を説明するために応用された論証形式であるとの結論に至った。 そして、論証に光を当てればデカルト形而上学の特徴を浮かび上がらせるだけでなく、因果律を軸としたデカルト哲学の体系性と認識論的な一貫性、さらには真理の発見から読者の説得に向かうデカルトの狙いの変遷といった、中期以後のデカルト思想の様々な特性を明らかにしうるという収穫を得た。 また、前年からの考察を掘り下げ、エーテル説から見たデカルト哲学の体系性の特徴を浮き彫りにするため、ニュートンによるエーテルと神の考察と比較検討した。エーテルによって世界の一体性を確保したデカルトと異なり、ニュートンでは帰納法の未徹底と聖書解釈への類比の応用が自然学と形而上学との分裂を招いたとの考察を得た。 さらに、短期招へいで来日したキャロー教授(パリ・ソルボンヌ大学)と長時間の議論を行い、フランスの最新のデカルト研究等の知見と共に、本研究に対する多くの示唆と貴重な激励を頂き、以後の研究推進に向けて大きな糧を得た。
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現在までの達成度 (段落) |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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