研究課題/領域番号 |
17J04947
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
電子・電気材料工学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
金 觀洙 東北大学, 電気通信研究所, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2017-04-26 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | グラフェン / マイクロ波 / FET / マイクロ波熱処理 / リップル・グラフェン / バンドギャップ |
研究実績の概要 |
本研究の目標はマイクロ波熱処理を利用してバンドギャップを持つリップル・グラフェンの形成技術を開発することにある。本年度はマイクロ波熱処理を利用した高性能のエピタキシャルグラフェントランジスタ(EG-FET)を製作するプロセスを開発して、マイクロ波熱処理を施したゲート絶縁膜の物理的、化学的特性と、EG-FETの電気的特性を評価した。その結果、ラマン分光と原子間力顕微鏡(AFM)では、マイクロ波熱処理によりグラフェンに欠陥及びドーピングが発生せずに均一にゲート絶縁膜形成が可能であることを見出した。X線光電子分光(X-ray Photoelectron Spectroscopy:XPS)分析では、マイクロ波熱処理によって溶液技法Al2O3の中に存在する溶媒が効果的に除去され、その結果、Al-O結合が改善されることを確認した。また、マイクロ波熱処理を施した溶液法Al2O3幕の電気的特性を確認したところ、高出力、長時間の熱処理によってリーク電流が低減し誘電特性が改善されることを確認した。最終的にEG-FETを製作し、電気的特性を評価した。自然酸化されたAl膜を持っているFETの電気伝導度は0.4 μS/mmであるのに対し、マイクロ波熱処理をした溶液処理Al2O3膜を持っているFETでは電気伝導度が約10倍改善された。この電気伝導度の上昇はマイクロ波熱処理をした溶液処理薄膜形成技術の導入によるグラフェンと絶縁膜の間の界面特性改善によるものと理解される。 以上、本研究ではマイクロ波熱処理を利用して簡単に高品質の絶縁膜形成とFETの製作が可能であることを物理的、化学的に証明することに成功した。しかし、従来のグラフェンFETより小さい移動度特性を示す問題点を確認した。これは最適化されていないゲート電極を形成するプロセスによるものと考えられる。
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現在までの達成度 (段落) |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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