研究課題/領域番号 |
17J05232
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
物性Ⅱ(理論)
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
中岡 宏徳 名古屋大学, 理学研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2017-04-26 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2018年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2017年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 鉄系超伝導体 / ネマティック秩序 / 強相関電子系 / バーテックス補正 |
研究実績の概要 |
鉄系超伝導体のひとつであるLiFeAsについて研究を行った。LiFeAsは超伝導転移温度がTc=18Kと比較的高い温度を示すが、 磁気秩序も軌道秩序も示さず、典型的鉄系超伝導体であるBa122などとは異なっている。またスピン揺らぎが非常に弱いことが中性子散乱や核磁気共鳴実験からわかっており、スピン揺らぎ機構では高いTcが説明できないと考えられる。La1111でも同様に弱いスピン揺らぎと高いTcが観測されており、LiFeAsの高いTcの起源を解明することは鉄系超伝導体の超伝導発現機構解明の鍵になると考えられる。 Feイオンの振動に由来する弱い軌道間相互作用(フォノン)を考慮した軌道揺らぎ機構の先行研究ではフルギャップs++波が得られるが、かなり強い軌道揺らぎを仮定する必要があり現実的ではない。また超伝導ギャップ方程式の固有値λが小さく、高いTcを説明することができない。 そこで我々は軌道間相互作用により弱い軌道揺らぎが誘起され、電子相関の高次項であるバーテックス補正により引力相互作用が増強されると考えた。まずスピン、軌道感受率を計算したところ、反強的スピン揺らぎと軌道間相互作用による反強的な軌道揺らぎが発達した。LiFeAsでは強的な軌道揺らぎの発達は観測されていないため、反強的軌道揺らぎはこれに整合する。次に超伝導ギャップ方程式を解いたところ弱い軌道揺らぎとスピン揺らぎのもと、フルギャップs++波が得られた。ギャップ構造も角度分解光電子分光により観測されたものと精度よく整合した。また固有値λも上昇し、高いTcを説明することができた。本研究からLiFeAsでは軌道間相互作用(フォノン)と電子相関効果であるバーテックス補正の相乗効果により高いTcの超伝導が実現しているという結論を得た。
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現在までの達成度 (段落) |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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