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情報熱力学による生体内ゆらぎの制御限界の解明

研究課題

研究課題/領域番号 17J05540
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
研究分野 数理物理・物性基礎(理論)
研究機関東京大学

研究代表者

松本 拓巳  東京大学, 工学系研究科, 特別研究員(DC1)

研究期間 (年度) 2017-04-26 – 2020-03-31
研究課題ステータス 完了 (2017年度)
配分額 *注記
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2017年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード情報熱力学 / シグナル伝達 / フィードバック制御
研究実績の概要

細胞は、細胞内外の分子の少数性、環境の不均一性などに起因する激しくゆらいだ環境の中で、外部環境の変化や他の細胞からのシグナルを観測し、細胞内にその情報を伝達することによって生命活動に重要な分子などの個数を正確に制御している。そのような化学反応のリレーを行うには、熱的な散逸が伴うはずであるが、生物は非常に限られたエネルギー(資源)でそれを実行しており、そのエネルギー論、つまり熱力学的な理解は不十分なままである。

本研究ではこの問題に取り組み、(フィードバックを理論体系に取り入れた熱力学である)情報熱力学を用いることによって、「情報」と「制御」の間の一般的な関係を明確にすることに成功し、さらには「最適制御」や「十分統計量」といった制御理論における概念が非平衡統計力学の枠組みでどのように理解されるのかを明らかにした。より具体的には、情報量にある種の方向性をもたせた各種情報流がどのような場合に最適化されるかを調べ、同時に発生する熱的散逸の間のトレードオフを導いた。

この結果を大腸菌の走化性シグナル伝達に応用し、その情報論的効率と熱力学的効率を定量的に調べ、生物学における本研究の有用性を示すことに成功した。また、従来の研究では定量的にシグナル伝達を解析する際に定常系を考えていたが、本研究では情報流を用いることによって、非定常系における結果も与えることができた。このことは、本質的に非定常で駆動している生物システムを理解する上で重要な結果であると考えられる。

現在までの達成度 (段落)

翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。

今後の研究の推進方策

翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。

報告書

(1件)
  • 2017 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2018 2017

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] Role of sufficient statistics in stochastic thermodynamics and its implication to sensory adaptation2018

    • 著者名/発表者名
      Takumi Matsumoto and Takahiro Sagawa
    • 雑誌名

      Phys. Rev. E

      巻: 97 号: 4 ページ: 042103-042103

    • DOI

      10.1103/physreve.97.042103

    • 関連する報告書
      2017 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] Trade-off relation between sensory capacity and information-thermodynamic efficiency in a model of E. coli chemotaxis2017

    • 著者名/発表者名
      Takumi Matsumoto
    • 学会等名
      新学術領域「ゆらぎと構造」第 4 回領域研究会
    • 関連する報告書
      2017 実績報告書
    • 国際学会

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公開日: 2017-05-25   更新日: 2024-03-26  

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