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細胞性粘菌が示す集団運動の自発的な方向の非対称化、及びそれを用いた非対称構造形成

研究課題

研究課題/領域番号 17J05667
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
研究分野 生命・健康・医療情報学
研究機関国立研究開発法人理化学研究所

研究代表者

早川 雅之  国立研究開発法人理化学研究所, 生命機能科学研究センター, 特別研究員(PD)

研究期間 (年度) 2017-04-26 – 2020-03-31
研究課題ステータス 完了 (2019年度)
配分額 *注記
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
キーワード集団運動 / 細胞性粘菌 / アクティブマター
研究実績の概要

走化性を示さない変異株の細胞性粘菌が,飢餓状態下で細胞集団運動を示すことが発見されている.この集団運動では,細胞密度の高い領域が帯状領域としてあらわれ,その高密度領域が密度波のように二次元平面を進行する.この帯状集団運動は,例えば細胞集団の移動と密接に関係する多細胞生物の形態形成過程などにおいて,一般的な現象として観察されるものなのかという問題意識から注目されている.本課題では,この帯状集団運動の形成メカニズムを,定量的解析や数理モデルの構築などにより示す.
まず,帯状集団運動を形成する細胞一つ一つの運動について解析を行った.その結果,帯構造内部の細胞の運動速度は,帯構造そのものの速度より遅いということが明らかになった.これは帯構造が,前端から取り込まれる細胞と,後端から排出される細胞とによって維持されていることを示している.次に帯状集団運動がどのように形成されるかについて調べた.密度の低い領域では,細胞同士が衝突し,その後,一方の細胞がもう一方の細胞に追従する相互作用が頻繁に観察される.そこで,この接触追従運動が帯状集団運動に関与しているのではないか,と考えた.接触追従運動に関与するタンパク質を発現しない変位株を用い,帯状集団運動を観察しようとしたところ,集団運動が形成されなかった.したがって,帯状集団運動は,細胞間における接触追従運動に起因するものであると結論付けた.また,上記の接触追従を取り入れた数理モデルを構築し,シミュレーションを行ったところ,実験で観察されたような帯状集団運動が形成された(東京大学との共同研究).
本課題では,帯状集団運動の形成メカニズムを定量的解析や数理モデルの構築などにより示した.接触追従運動は細胞性粘菌に限らず,他の哺乳類細胞においても観察されているため,今後,本研究成果が発生生物学など広い分野に貢献すると期待される.

現在までの達成度 (段落)

令和元年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和元年度が最終年度であるため、記入しない。

報告書

(3件)
  • 2019 実績報告書
  • 2018 実績報告書
  • 2017 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて 2020 2019 2018

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (5件)

  • [雑誌論文] Polar pattern formation induced by contact following locomotion in a multicellular system2020

    • 著者名/発表者名
      Masayuki Hayakawa, Tetsuya Hiraiwa, Yuko Wada, Hidekazu Kuwayama, Tatsuo Shibata
    • 雑誌名

      ELife

      巻: 9

    • DOI

      10.7554/elife.53609

    • NAID

      120007163372

    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] Traveling band formation of a mutant Dictyostelium cell population induced by contact following of locomotion2019

    • 著者名/発表者名
      Hayakawa Masayuki、Hiraiwa Tetsuya、Wada Yuko、Kuwayama Hidekazu、Shibata Tatsuo
    • 学会等名
      57回日本生物物理学会
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
  • [学会発表] 接触追従運動に起因して生じる細胞の波状集団運動2019

    • 著者名/発表者名
      早川雅之,平岩徹也,和田裕子,桑山秀一,柴田達夫
    • 学会等名
      理研シンポジウム「細胞システムの動態と論理 XI」
    • 関連する報告書
      2018 実績報告書
  • [学会発表] 接触追従作用が引き起こす波状集団運動2019

    • 著者名/発表者名
      早川雅之,平岩徹也,和田裕子,桑山秀一,柴田達夫
    • 学会等名
      第2回分子ロボティクス年次大会
    • 関連する報告書
      2018 実績報告書
  • [学会発表] 走化性をもたない細胞性粘菌(KI株) が示す波状集団運動2018

    • 著者名/発表者名
      早川雅之,平岩徹也,和田裕子,桑山秀一,柴田達夫
    • 学会等名
      第56回日本生物物理学会
    • 関連する報告書
      2018 実績報告書
  • [学会発表] 走化性をもたない細胞性粘菌が示す波状集団運動の解析2018

    • 著者名/発表者名
      早川雅之,桑山秀一,和田裕子,柴田達夫
    • 学会等名
      第1回分子ロボティクス年次大会
    • 関連する報告書
      2017 実績報告書

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公開日: 2017-05-25   更新日: 2024-03-26  

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