研究課題/領域番号 |
17J05750
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
日本史
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
増成 一倫 大阪大学, 文学研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2017-04-26 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2018年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2017年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 官稲 / 律令地方財政 / 新任国司給与 / 池溝修理 / 郡稲 / 正税 / 公廨 / 修理池溝料 / 交易制 / 土毛条 / 貢献物条 / 服属儀礼 / 律令税制 |
研究実績の概要 |
本年度も前年に引き続き、官稲の用途について研究を深めることで、律令地方財政の特質の解明をめざした。特に、①新任国司給与制度の問題と、②治水政策(池溝修理など)と地方財政との関連の問題に、重点的に取り組んだ。 まず、①新任国司給与制度については、法制度と運用実態の両面から、総合的に検討を進めた。その結果、新任国司への給与制度は令規定の制定当初から一貫して、中央政府の明確な管理の下での運用が想定されていたこと、実際の国司への支給は規定に基づいて行われており、財源である官稲(郡稲・正税)はそのための経費として機能していることを明らかにした。また、新任国司給与の財源と「公廨」との関連を検討し、ここでは「公廨」は特定の財源ではなく、国司への供給という支出に即した呼称として用いられていることを指摘した。その成果については、2018年11月・2019年1月に口頭報告を実施したほか、「新任国司への給粮と律令地方財政」と題する論文を執筆・投稿した。 次に、②治水政策と地方財政との関係について。本研究では、9世紀の前半に設置された官稲である修理池溝料の特質を中心に、8世紀~9世紀前半の地方における治水政策と財源との関係を、主に制度面から分析した。本研究によって、水利施設修理に関連する関係法令の内容や意義を個別に検討したほか、池溝修理と財源の関係について、修理池溝料の設置にいたるまでの過程を明らかにすることができた。その成果については、2019年2月に口頭報告を実施した。 以上、2つの点から検討を深めることによって、8世紀~9世紀前半における官稲の特質について、用途の観点から解明することができた。そして、官稲を財源とした律令地方財政制度が、中央政府の管理下で機能・運営されていることを明らかにした。 その他、前年度検討を進めた貢献物条については、本年度も引き続き、論文の執筆に向け研究を進めた。
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現在までの達成度 (段落) |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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