研究課題/領域番号 |
17J06077
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
薄膜・表面界面物性
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
川上 直也 東京大学, 新領域創成科学研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2017-04-26 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2018年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2017年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | AFM / ビスマス / 氷 / トポロジカル絶縁体 / 原子間力顕微鏡 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、二次元トポロジカル絶縁体のエッジに現れる特異な電子状態の性質を明らかにすることである。その候補物質としてBi(111)があげられる。走査型トンネル顕微鏡(STM)を用いた実験により、Bi(111)には原子構造、電子状態の異なる二種類のエッジが存在することが明らかとなっている。原子構造がどのように電子状態に影響するか理解するには、正確な原子構造の決定が必要であるが、STMでは詳細な原子構造の決定はされていない。本研究において、原子間力顕微鏡(AFM)を用いることで、テラス部分において最表面原子だけではなく、第二層原子も可視化できることが分かった。本研究ではAFMのこの特性を利用して、Si(111)上に作成したBi(111)薄膜のエッジの原子構造を可視化することを目指した。しかしながら、エッジ部分では第二層原子を可視化することはできなかった。この原因としては、エッジ部分の第二層原子が隣接原子に引き寄せられ、最表面原子に隠れてしまったことが考えられる。 次に、絶縁体基板上に二次元トポロジカル絶縁体を作成することを目指した。そのためには、結晶性の良い絶縁体基板を作成する必要がある。本研究では、Pt(111)基板に水蒸気を暴露することで作成できる結晶氷を用いることを考えた。まずは作成した結晶氷の表面構造をAFMを用いて観察した。その結果、作成した氷は結晶化しているにも関わらず、表面は長距離の周期性が失われ、2×2の局所構造に再構成していることが分かった。表面が結晶性を持たないことから、氷基板はトポロジカル絶縁体の成長基板に適さない。しかしながら、結晶氷の表面構造は長年議論されており、その構造を明らかにしたことには大きな意義がある。絶縁体基板上に二次元トポロジカル絶縁体を作成するという本来の目的は達成できなかったが、結晶氷表面の再構成を明らかにするという成果を上げた。
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現在までの達成度 (段落) |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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