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「液体」上で細胞を飼う:器官構築の根幹に迫る新規アプローチ

研究課題

研究課題/領域番号 17J06276
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
研究分野 形態・構造
研究機関北海道大学

研究代表者

石原(石田)すみれ (2018)  北海道大学, 生命科学院, 特別研究員(DC2)

石田 すみれ (2017)  北海道大学, 生命科学院, 特別研究員(DC2)

研究期間 (年度) 2017-04-26 – 2019-03-31
研究課題ステータス 完了 (2018年度)
配分額 *注記
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2018年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2017年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード浸透圧勾配 / 液体培養基質 / マトリゲル / 上皮細胞 / ドーム構造 / ゲニピン / アクアポリン / ミオシン / 細胞シート / 粘弾性 / 浸透圧
研究実績の概要

動物の複雑な体構造は,上皮組織の座屈や折りたたみ・伸長といった単純な変形が組み合わされることにより形成される.ドーム形成は上皮組織の折りたたみのひとつであるが,ドーム形成を引き起こす要因はほとんど分かっていない.先行研究により浸透圧勾配が要因として提唱されているものの,その直接的証拠は報告されていない.そこで我々は浸透圧勾配によってドーム形成が誘引されるかとその仕組みとをインビトロで調べた.
本研究では,液体培養基質であるマトリゲルをゲニピンという架橋剤で処理して使用した.このゲニピン処理マトリゲル(以下,GPM)上の上皮細胞シートへ浸透圧勾配を与えると,細胞シートは内部がGPMで満たされたドームへと変形した.
次に,浸透圧勾配がGPM上でドーム形成を起こす仕組みを調べた.3Dライブイメージングの結果,ドーム形成時にはGPMが膨潤していることがわかった.ゲルは内部の溶液の塩濃度によって膨潤度が変わる.また,細胞の水チャネル・アクアポリン(AQP)は水を高張側に輸送する.そのため,ドーム形成時もAQPによって水がGPMへと輸送されてGPM中の塩濃度が下がり、膨潤が起こっている可能性がある.この可能性を検証するため,AQP阻害剤を投与した.その結果,膨潤が抑制されドームもできなかった.
さらに我々は,ドーム構造の力学的機序を調べた.ミオシンはリン酸化により細胞内張力を発生させる.このミオシンの阻害剤(ブレビスタチン, Y27632)を投与したところ,ドーム形成が阻害された.現在は,細胞内張力の局在を調べるため,リン酸化ミオシンの免疫蛍光染色に取り組んでいる.
これらの事実は,浸透圧勾配によってGPM上の細胞シートにドーム形成が誘引されることを示した重要な結果である.今後は,細胞内張力の局在明らかにし,来年度中に成果を論文にまとめる予定である.

現在までの達成度 (段落)

平成30年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

平成30年度が最終年度であるため、記入しない。

報告書

(2件)
  • 2018 実績報告書
  • 2017 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2019 2017

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Mathematical Model of Collective Cell Migrations Based on Cell Polarity2017

    • 著者名/発表者名
      M. Akiyama, T. Sushida, S. Ishida, H. Haga
    • 雑誌名

      Dev. Growth Differ

      巻: 59 号: 5 ページ: 471-490

    • DOI

      10.1111/dgd.12381

    • 関連する報告書
      2017 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 浸透圧勾配が引き起こす上皮細胞シートのドーム形成2019

    • 著者名/発表者名
      石原(石田)すみれ,秋山正和,古澤和也,名黒功,立野浩輝,須志田隆道,石原誠一郎,芳賀永
    • 学会等名
      日本生物物理学会北海道支部例会
    • 関連する報告書
      2018 実績報告書

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公開日: 2017-05-25   更新日: 2024-03-26  

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