研究課題/領域番号 |
17J06295
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
哲学・倫理学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
黒木 萬代 大阪大学, 人間科学研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2017-04-26 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2019年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
2018年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
2017年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
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キーワード | ドゥルーズ / フランス現代哲学 / 時間論 / 女性への生成変化 / メイヤスー / 思弁的唯物論 / バディウ / 思弁的実在論 |
研究実績の概要 |
採用期間が終了する 9 月までの半年間の研究実施状況について記述する。今期は半年間という短い期間、またコロナ禍という世界的に特異な状況であったこともあり、実績となる研究成果の発表という機会がなかったが、これまでの研究成果を踏まえながら博論執筆のための文献調査を中心に研究を進めることができた。 前年度に引き続き、ドゥルーズ哲学における時間と偶然の議論を検討するとともに、1960年代までのドゥルーズが精神分析における「父」偏重の理論形成に対する批判的観点から「母」の次元の全面化を試みた点を重視し、研究を進めた。『ザッヘル=マゾッホ紹介』における、「父」なしで「母」のみから生まれ直すというマゾヒズムの試みと重ねられながら論じられる、精神分析が軽視していた「母」の次元を全面化した独自の理論は、前エディプス期を重視するメラニー・クラインの理論が導入される『意味の論理学』での議論につながるものである。また、このフロイト、ラカンの父権的な精神分析に対する批判的議論は、その後ガタリと共に分裂分析を提唱する後期の議論に受け継がれるものでもある。本研究では、このような流れをドゥルーズにおける「母」や「少女」や「女性への生成変化」など「女性」に関連する議論の変遷と重ね合わせながら、ドゥルーズおよびガタリがどのように「父」が支配する精神分析に対抗しながら自らの哲学を作っていったのかを探求した。 また、ドゥルーズをはじめとするポスト構造主義と呼ばれる思想家たちが目指した二項対立的制度の外部と、それを相関主義だとして批判する思弁的実在論が目指す相関主義の外部について、科学分野、芸術分野の研究者たちとともに継続的に議論しあった。それにより、問題意識は共有しながらも思弁的実在論とは別のアプローチで、芸術や哲学、科学といった実践と結びついた理論を今後領域横断的に発展させていく道筋を得ることができた。
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現在までの達成度 (段落) |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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