研究課題/領域番号 |
17J06426
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
教育学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
原北 祥悟 九州大学, 人間環境学府, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2017-04-26 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2018年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2017年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 非正規教員 / 義務標準法 / 教職の専門性 / 教育条件整備法制 / ナショナルミニマム / 人事制度 / 制度変化 / 地方分権改革 / アイディアの政治 / 非正規雇用 / 学校組織 |
研究実績の概要 |
本研究は、教員の非正規化がもたらす諸問題(キャリア形成や学校経営をめぐる問題)を踏まえた上で、いかにして非正規教員が任用されるのかそのプロセスを明らかにすることが目的である。昨今、新聞報道等で先行して教員不足が取りざたされており、非正規教員の任用をめぐっては新たなフェーズに突入したと言っても過言ではない。このような非正規教員の増加/不足問題は、正規・非正規問わず教員全体における身分保障や労働条件に関する議論を立ち上げるものである。以上の課題意識のもと、最終年度にあたる平成30年度は、主として公立小学校における非正規教員の任用実態に関する事例分析を行った。とりわけ非正規割合が高い福岡県に焦点を当てた。 考察の結果、非正規教員の任用実態として(1)教諭等に占める非正規教員の割合の高さとそのばらつき、(2)非正規教員の任用と学級数の相関、(3)助教諭の運用の3点がその特質として見出された。(3)助教諭の任用が非正規教員全体の3割を占めている自治体も散見され、常勤・非常勤講師すら任用できないような非正規教員不足が深刻な状況にあることをデータに基づき示した。助教諭の配置は、非正規教員に過度に依存する/せざるを得ない今日の人事システムに鑑みると、その場しのぎの弥縫策であることにとどまらない。教員の不足が深刻化することは教育の質の低下を招くだけではなく、法的に定められた授業時間数の履行が困難になり、ひいては子どもの教育権を侵害することにつながりかねない。さらに、教員免許制度の視座に立つと、助教諭の任用とは臨時免許状の発行数の増加と同義であり、「教職の専門性」をめぐる問題を提起するものである点を指摘した。ただし、この一連の研究で見出された知見は福岡県を事例とした分析であり、一般化するためには他の自治体の任用実態に関する分析を蓄積していく必要がある。
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現在までの達成度 (段落) |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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