研究課題
特別研究員奨励費
本研究目的は、イオン含有亜臨界水による汚染土壌からのCs脱離、汚染土壌の大幅な減容化技術の実用化に資することを目的とする。本研究技術提案では、まずCsを吸着しやすい粘土鉱物(バーミキュライト)からのCs脱離に関する試験を実施し、アルカリ・アルカリ土類金属イオン水(0.5M)を用いて亜臨界水で洗浄すると、バーミキュライト中のCsの脱離効果を確認する。そして、亜臨界処理により粘土鉱物からCsを高効率回収できることを評価を行う。次いで、非放射性Csを吸着させた模擬汚染土壌に対してイオン含有亜臨界水によるCs脱離試験を行い、最適なCs脱離条件を明らかにする。その条件下で、事故由来の放射性Csが吸着した実汚染土壌を対象としてCs脱離試験を行い、放射性Csの脱離効果を確認する。一連の結果に基づき、エネルギー効率などを含めた実用性検討、および大量土壌処理法としての適用性評価をするとともに、そのコスト評価を行う。まとめ:① 設定目標の達成度評価:Cs脱離の汚染土壌二次減容化システムに対しての目標を設定し、全て達成することができた。汚染した細粒物からの放射性Cs脱離率は95%以上であること:Cs脱離試験(ホット)に示されるように250℃、液固比=100mL/gの条件でCs脱離率98%を達成しており目標を達成できた。② Cs脱離機構:実際の土壌中の粘土鉱物ではCsはフレイドエッジサイト(粘土層間のエッジの膨潤した部分)にまず吸着し、Csの強い吸着力とイオンの集積しやすさによって膨潤した層間の一部を閉じてしまい、脱離されにくくなるものと考えられている。こうした状態は粘土鉱物の層間を全てCsで交換することで再現できる。層間を全てCsで交換したバーミキュライトを用いたコールド試験によって、今回のホット試験の傾向をほぼ模擬することができた。
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (4件) (うち国際共著 4件、 査読あり 4件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件) 備考 (1件)
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