研究課題/領域番号 |
17J07627
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
自然災害科学・防災学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
北 祐樹 東京大学, 新領域創成科学研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2017-04-26 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2019年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2018年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2017年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 爆弾低気圧 / 波浪 / 大気海洋波浪結合モデル / 海洋混合層 / メキシコ湾流 / 北西大西洋 / 大気海洋相互作用 / 結合モデル / Large Eddy Simulation / 温暖前線 / 波浪スペクトル / 海洋波浪結合モデル / ハリケーン |
研究実績の概要 |
急速に発達する爆弾低気圧(24時間以内に24hPa以上中心気圧が低下する温帯低気圧を指すこととする)は日本周辺では年に20個ほど発生し、様々な災害をもたらしうる。本研究は、大気海洋波浪結合モデルを用いることで波浪の爆弾低気圧の発達への影響を定量的に評価し、波浪と大気・海洋の結合スキームを改良・構築することで、爆弾低気圧の発達がどのように変わりうるかを明らかにすることを目的としている。 大気海洋波浪結合モデルを用いて、2018年1月に大西洋で発生した爆弾低気圧の発達に対する波浪の影響を定量的に評価した。本研究で開発した結合モデルの特徴は、大気境界層の摩擦速度の計算にうねりの影響を考慮する項を追加し、波浪による砕波によらない海洋混合過程を導入したことである。 モデル結果と観測値を比較したところ、風速・海面気圧・有義波高ともに概ね一致していることから、本モデルの妥当性が検証された。波浪は海表面の摩擦速度と粗度を増加させることで海面熱フラックスが上昇し、低気圧の発達が強化され海面気圧が低下することが判った。波浪により海洋混合層は深化し、海面水温が変化することが判った。また、波浪の海洋混合への影響によりメキシコ湾流南では海面水温を低下させ、爆弾低気圧の発達を抑制するが、北側では逆転層の暖水の湧昇により海面水温が増加し、爆弾低気圧の発達を強化することが判った。 結論として、爆弾低気圧の発達の予測精度を上げるためには波浪の結合が重要だと示された。爆弾低気圧への波浪影響は、海洋大気間の熱フラックスの変化を介してメソスケールの大気循環を変えうる。そして、メキシコ湾流を離れ北側に伝搬した爆弾低気圧が、温度逆転層の暖水が湧昇することと、低気圧の発達から遅れて増大する波浪の影響との相乗効果により発達し続けるという現象は、これまで示されたことの無い北西大西洋の爆弾低気圧特有の現象である可能性が考えらえる。
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現在までの達成度 (段落) |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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