昨年度よりも多くのRO膜を対象として開発した予測手法の適用性を評価した。細孔モデルに基づき、単一条件下における1物質の除去率の実測値とモデル推定値を比較することによりRO膜の空隙径を推定し、複数物質の除去率を予測する本手法は、対象とした4種のRO膜についても適用可能であり、N-ニトロソアミン類8種類の除去率を精度よく予測することができた。フラックスや水温などの運転条件が変化した場合の除去率の変動も精度よく予測することができ、4種のRO膜についても開発した予測手法の有効性が示された。また、4種のRO膜では推定された空隙径ならびに空隙率に違いが見られたことから、これらの膜特性の違いが膜での除去率の差に影響していると推察された。
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