研究課題/領域番号 |
17J08881
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
考古学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
大谷 育恵 京都大学, 人文科学研究所, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2017-04-26 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 匈奴 / C/N比 / 放射性炭素年代測定 / 漢 / 考工 / 漢代の手工業生産 / ガラス |
研究実績の概要 |
2019年度についても、ロシア・ブリヤート共和国に所在するオルゴイトン遺跡の発掘調査に加わった。放射性炭素年代測定用の試料についてもこの調査を通じて採取し、東京大学博物館放射性炭素年代測定室に依頼して年代測定を行った。そして、本年は研究最終年であるため、2017年より3年間蓄積してきた年代測定値と炭素・窒素同位体比(C/N比)の検討も進めた。 一方で、紀年銘のある漆器資料の調査については、モンゴル国でチャンドマニ・ハル・オール遺跡出土の耳杯などを実見し、釈読の検討を行った。調査の結果、これまでの釈読案には誤りがあることが判明した。また、ブリヤート共和国のチェリョムホヴァヤ・パジ遺跡で出土していた有銘鉄剣についても調査を行い、マイクロスコープによる文字撮影と書き起こしを行った。各遺物とも調査者と共に共著報告を出す予定であり、執筆や製図などの準備を進めた。 本研究の目的であった匈奴墓地の編年検討という点では、3年間の放射性炭素年代測定を通してみても、やはり匈奴貴族墓と呼ばれる大型墳を含む墓地の年代は紀元前後交代期に集中し、文献史料に記録が残る匈奴初期(前3~前2世紀)という結果が出た遺跡はなかった。匈奴の初期形成段階の遺跡はいまだに不明である。試験的に本年測定分の資料の中に共伴遺物から考えて後2世紀頃に当たるのではないかと思われる匈奴-鮮卑期と考える遺跡の資料を1点加えたが、それについては想定通り後2世紀という結果が出た。したがって、匈奴が強大化してゆく時期については明らかにできなかったが、匈奴が弱体化して鮮卑に移行する時期については年代測定の面からも確証を得ることができた。 そして匈奴研究の基礎となる資料については、予定通り『匈奴:モンゴル最初の遊牧帝国』を入稿し、また蒙韓共同調査『ゴア・ドフ匈奴城址』報告書を中心に匈奴と農耕・定住というテーマで『金大考古』誌上で特集を組んだ。
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現在までの達成度 (段落) |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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