研究課題/領域番号 |
17J09027
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
思想史
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
窪 信一 東京大学, 人文社会系研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2017-04-26 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2018年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2017年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | ビザンツ / 中世 / 西洋古典 / キリスト教 / ギリシア教父 / 思想史 / インテレクチュアル・ヒストリー / 教父 |
研究実績の概要 |
今年度は、昨年度からの論文執筆の過程での発見をまとめて報告した。テオドロス・メトキテスがプトレマイオス『テトラビブロス』(の伝プロクロス『パラフレーズ』)のテキストを原文の文脈から切り離し、一部を自論に都合よく引用していることは、先行研究によって既に知られていた。そこから着想を得て、メトキテスより後の世代であるニケフォロス・グレゴラスとテオドロス・メリテニオテスの占星術批判という同じ文脈において、同じようなテキストの操作が行われていることを発見した。またこの2人においては、カイサリアのバシレイオスとナジアンゾスのグレゴリオスというギリシア教父のテキストを典拠を明示せず同じように利用していることを見つけた。さらにメリテニオテスにおいては、R. Leurquinのエディションで知られていた以上に2人の教父からのパッチワークが行われていること、名指しで引用されるヨセフス、ストラボンのテキストの間に言及されない他の典拠から文が挿入されていることを、Thesaurus Linguae Graecaeを利用して新たに発見した。「ヘレネス」の学問であるプトレマイオス天文学をキリスト教と矛盾なく擁護し、正当化していくために、このようなテキストの操作が行われ、奇妙だが興味深い言説が生成していく過程が明らかになった。 以上の内容を3月に日本語と英語で報告した。今年度の研究の過程で、教父のうち特にナジアンゾスのグレゴリオスのテキストの重要性を認識した。ビザンツ知識人の間でその著作がどのように読まれ利用されたのか、個々の事例や用例から明らかにして、今後の自身の研究に組み込んでいきたい。
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現在までの達成度 (段落) |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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