研究課題
特別研究員奨励費
2次元フォノニック結晶における渦状態の実現に向けて、三角格子構造においてバレー自由度を利用する研究に取り組んだ。当初計画した2次元フォノニック結晶を用いた音波や弾性波の渦状態は、周期構造内で音波や弾性波の分散関係におけるトポロジカルな性質と関係がある。第一段階として1年度目に取り組んだ1次元フォノニック結晶におけるトポロジカルな性質を2次元構造へ拡張させ、2次元フォノニック結晶におけるトポロジカルな性質とそれによって実空間に現れる弾性波の渦状態を調べた。圧電性を持つGaAsからなるフォノニック結晶を設計すると、電極を付けるだけで弾性波を容易に励振させることができる。その結果として、GaAsからなるフォノニック結晶の単位構造を適切に設計することでバンドのトポロジカルな性質を制御し、二つの完全フォノニックバンドギャップにおいて周波数の異なる渦状態を実現するのが可能であることを見出した。これは実用性の高い連続固体構造では初めての報告であり、弾性波の渦状態に向けた基礎となる成果である。また、ワシントン大学においても、トポロジーの概念の機械系への展開について、先方の研究者と議論を重ね論文化が可能な成果の創出に大きく貢献した。なお、本年度の研究成果については、国内学会2件、国際学会1件のほか、国際学術論文誌論文1篇という形で報告している。本研究で得られた成果は博士学位論文にまとめられ、専攻学科で優秀博士論文賞を授与されるなどその業績が高く評価された。
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 1件、 査読あり 3件) 学会発表 (9件) (うち国際学会 5件)
Appl. Phys. Express
巻: 12 号: 4 ページ: 47001-47001
10.7567/1882-0786/ab0772
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