研究課題/領域番号 |
17J09736
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理(理論)
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
北嶋 直弥 名古屋大学, 理学研究科, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2017-04-26 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | アクシオン / 暗黒物質 / 重力波 / 原始ブラックホール / インフレーション |
研究実績の概要 |
平成30年度における私の研究として、宇宙初期におけるアクシオンの共鳴現象から重力波が生成される可能性を指摘し、数値シミュレーションを駆使して生成される重力波強度を定量的に評価した。特にアクシオンの自己相互作用によるパラメター共鳴とそれに伴う重力波生成を解析するための3次元格子シミュレーションコードの独自開発に成功し、新しい結果を出せたことが成果として挙げられる。また、将来の多波長重力波観測を見据え、アクシオン宇宙が予言する重力波フォレストという概念を新たに提唱したことも成果の一つである。 また、アクシオンとゲージ場が相互作用するモデルについて、宇宙初期のゲージ場の共鳴的生成現象を詳細に解析した研究も実績として挙げられる。本研究ではゲージ場の指数関数的成長という極めて非線形な発展を追うために、アクシオンとゲージ場の相互作用を組み込んだ格子シミュレーションを独自開発し、最終的にアクシオンやゲージ場(ダークフォトン)の暗黒物質としての残存量などを計算した。特に本研究はダークフォトンで現在の暗黒物質の存在量を説明する新しい初期宇宙シナリオを提案したものであり、将来のダークフォトン検出実験に対し、理論から新たな指針を与えることに成功した。 また、原始ブラックホールが暗黒物質として寄与するシナリオにも着目し、原始ブラックホール形成に伴って新たに生じる密度ゆらぎに関する詳細な解析も研究実績の一つである。特に先行研究ではゆらぎはポアソン分布に従うものと考えられてきたが、本研究では対数正規分布に従うゆらぎが生じ得ることを指摘した。研究手法は格子シミュレーションを用いた数値解析で、形成された原始ブラックホールの数を計測する新たな手法を確立させた。また、この新しいタイプのゆらぎが後の宇宙の小規模構造形成に影響し、将来の21cm線観測によってそのシグナルが検出される可能性も議論した。
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現在までの達成度 (段落) |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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