研究課題/領域番号 |
17J09775
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
細胞生物学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
塩見 晃史 京都大学, 工学研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2017-04-26 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2019年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2018年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2017年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | リン脂質スクランブラーゼ / 変形能 / ショウジョウバエ / 形質膜 / XKR / マイクロピペット / ホスファチジルエタノールアミン / ヒトスジシマカ / リン脂質 / Shear stress / スクランブラーゼ / マイクロ流路 |
研究実績の概要 |
哺乳類細胞の形質膜では、リン脂質が外層と内層で非対称に分布しており、その非対称性が膜輸送や細胞分裂等の細胞機能にとって重要である。しかし本研究員はこれまでにショウジョウバエ細胞の形質膜ではリン脂質が対称的に分布していることを見出した。また、ショウジョウバエ細胞は哺乳類細胞と比べて高い変形能を有しており、その高い変形能にリン脂質スクランブラーゼXKRが関与していることも見出した。そこでXKRが細胞の変形能を向上させる分子機構の解析を行った。 前年度において、XKRは細胞骨格非依存的に細胞の変形能を向上させる分子機構を明らかにした。本年度は、細胞骨格依存的にXKRにより細胞の変形能が向上する分子機構を探索するため、EGFPを融合させたアクチン骨格関連タンパク質群を発現させた時の細胞の動態や変形能の変化をマイクロピペットや光退色後蛍光回復法により解析した。その結果、アクチン骨格と形質膜を繋ぐリンカータンパク質Moesin(Moe)を同定した。ショウジョウバエ細胞ではXKRの欠損によりMoeのN末端のFERM domainと形質膜との相互作用が増強されており、Moeと形質膜の結合が安定化することで細胞の変形能が低下することを明らかにした。 さらに、ショウジョウバエ細胞の高い変形能に対するXKR以外の要因として、ショウジョウバエ細胞の形質膜上で最も豊富なリン脂質であるホスファチジルエタノールアミン(PE)に着目した。PE合成酵素を欠損させることで、総リン脂質に対するPE量が59%から33%に低下した細胞では、膜張力とヤング率が上昇しており、ショウジョウバエ細胞の高い変形能に形質膜上の豊富なPEが寄与していることを明らかにした。 以上から、「ショウジョウバエ細胞は特異な膜を構築することで哺乳類と比較して高い細胞変形能を獲得している」という知見を得た。
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現在までの達成度 (段落) |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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