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b2アドレナリン受容体の細胞内シグナル活性化機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 17J11420
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
研究分野 物理系薬学
研究機関東京大学

研究代表者

夏目 芽依  東京大学, 薬学系研究科, 特別研究員(DC1)

研究期間 (年度) 2017-04-26 – 2020-03-31
研究課題ステータス 完了 (2019年度)
配分額 *注記
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2019年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2018年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2017年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワードGPCR / シグナル選択性 / 構造生物学 / Gタンパク質 / アレスチン
研究実績の概要

Gタンパク質共役型受容体 (GPCR) のシグナル伝達経路には、Gタンパク質を介した経路とアレスチンを介した経路がある。本研究では、シグナル伝達活性に変調を与える変異体のマイクロスイッチの構造変化を解析することで、GPCRが複数のシグナルを活性化する構造基盤を明らかにすることにした。
まずは、マイクロスイッチのうち、DRYモチーフ、NPxxYモチーフ、Y5.58の構造変化を検出するために、チロシン主鎖アミド基を選択的に15N標識したβ2ARの1H-15N TROSYスペクトルを測定し、マイクロスイッチを構成するY132、Y219、Y326由来のシグナルを帰属した。その結果、作動薬結合状態の3残基のシグナルは、逆作動薬結合状態よりも広幅であった。この結果は、作動薬結合状態の各マイクロスイッチには構造多型が存在することを示唆している。
次に、アレスチン活性が選択的に低下したL124G変異体のモチーフの構造を明らかにするために、L124G変異体の作動薬結合状態の各残基由来のシグナルを野生型と比較した。その結果、L124G変異体のY132とY219由来のシグナルは、線幅の減少に伴って、野生型よりもシグナル強度が上昇した。この結果は、L124G変異体のDRYモチーフやY5.58は、作動薬結合状態の野生型で存在していた構造多型が抑制されていることを示唆している。この結果から、L124の側鎖の体積を小さくすることによって、DRYモチーフとY5.58の構造多型が抑制されたと結論した。
以上の結果を踏まえ、作動薬が結合した β2ARは、L124のかさ高い側鎖に構造多型が生じ、DRYモチーフとY5.58へ伝搬することで、DRYモチーフとY5.58がGタンパク質やアレスチンが認識できる別々の複数の構造の間の平衡状態になり、複数のシグナルを活性化するという構造基盤を提唱する。

現在までの達成度 (段落)

令和元年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和元年度が最終年度であるため、記入しない。

報告書

(3件)
  • 2019 実績報告書
  • 2018 実績報告書
  • 2017 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて 2018

すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 1件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Phosphorylation-induced conformation of β2-adrenoceptor related to arrestin recruitment revealed by NMR2018

    • 著者名/発表者名
      Yutaro Shiraishi, Mei Natsume, Yutaka Kofuku, Shunsuke Imai, Kunio Nakata, Toshimi Mizukoshi, Takumi Ueda, Hideo Iwai, Ichio Shimada
    • 雑誌名

      Nature Communications

      巻: 9 号: 1 ページ: 164-164

    • DOI

      10.1038/s41467-017-02632-8

    • 関連する報告書
      2017 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [雑誌論文] Deuteration and Selective Labeling of Alanine Methyl Groups of β 2-Adrenergic Receptor Expressed in a Baculovirus-Insect Cell Expression System2018

    • 著者名/発表者名
      Yutaka Kofuku, Tomoki Yokomizo, Shunsuke Imai, Yutaro Shiraishi, Mei Natsume, Hiroaki Itoh, Masayuki Inoue, Kunio Nakata, Shunsuke Igarashi, Hideyuki Yamaguchi, Toshimi Mizukoshi, Ei-Ichiro Suzuki, Takumi Ueda, Ichio Shimada
    • 雑誌名

      Journal of Biomolecular NMR

      巻: 印刷中 号: 3 ページ: 185-192

    • DOI

      10.1007/s10858-018-0174-5

    • 関連する報告書
      2017 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] β2アドレナリン受容体のリン酸化によるシグナル制御機構の解明2018

    • 著者名/発表者名
      夏目 芽依、白石 勇太郎、幸福 裕、今井 駿輔、中田 國夫、水越 利巳、上田 卓見、岩井 秀夫、嶋田 一夫
    • 学会等名
      第91回生化学会大会
    • 関連する報告書
      2018 実績報告書
  • [学会発表] β2アドレナリン受容体のリン酸化によるシグナル制御機構の解明2018

    • 著者名/発表者名
      夏目芽依、白石勇太郎、幸福裕、今井駿輔、中田國夫、水越利巳、上田卓見、岩井秀夫、嶋田一夫
    • 学会等名
      日本薬学会第138年会
    • 関連する報告書
      2017 実績報告書

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公開日: 2017-05-25   更新日: 2024-03-26  

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