研究課題/領域番号 |
17J40134
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
生物資源保全学
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
中野 繭 信州大学, 学術研究院理学系, 特別研究員(RPD)
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研究期間 (年度) |
2017-04-26 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 国内外来種 / 遺伝的撹乱 / 淡水魚 / 生活史戦略 / 繁殖干渉 / 種間交雑 / 絶対的縄張り戦術 / 交雑 |
研究実績の概要 |
【背景】遺伝的撹乱によって獲得された新規の遺伝的多様性が外来種の侵略性nvasibilityや迅速な適応進化の可能性evolvabilityを増長する可能性が指摘されている.しかし,遺伝的撹乱と侵略性を結び付ける至近的メカニズムについては明らかにされていない.日本を含む東アジア原産の小型コイ科魚類モツゴは,国際的な外来種として知られている.一方,モツゴと交雑するほど近縁な在来種シナイモツゴ(以下シナイ)は,絶滅危惧IA類に指定されており,遺伝的多様性の喪失が懸念されている. 【目的】本研究では,遺伝的撹乱がモツゴ属魚類のスニーキング行動を増進させ,遺伝的多様性の獲得,ならびに分布拡大に寄与するという「モツゴの侵略性獲得モデル」を検証するために,2種の生活史戦略を比較し,遺伝的多様度(血縁度)と繁殖戦術の多様性の関係について考察した. 【成果】(1)3年間にわたる飼育実験の結果,モツゴでは混合飼育において単独飼育よりも有意に大型に成長する傾向が認められたが,シナイでは実験群間に差はないことが明らかとなった.2種間で種間・種内競争の影響の程度が異なることが示唆された.(2)繁殖オスの行動観察の結果,モツゴ雄には少なくとも3つの繁殖戦術(パイレーツ,縄張り,スニーカー)があり,一方,シナイは絶対的に縄張り戦術に依存すること強く支持された.(3)稚魚の遺伝子型解析により,シナイ雄の保護する卵の多くがモツゴ雄のパイレーツによって受精される繁殖干渉が観察された.(4)多様な繁殖戦術と遺伝的多様度(血縁度)の関係を明らかにすることを目的として,モツゴF3世代(近親交配)やシナイの異系統雑種を作成したが,想定よりも成長が遅く,交配実験を実施するには至らなかった.(5)本研究において開発したマイクロサテライトマーカーにより2種の交雑に由来する戻し交雑個体が野外では初めて発見された.
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現在までの達成度 (段落) |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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