研究課題/領域番号 |
17K00034
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
数理情報学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
向谷 博明 広島大学, 工学研究科, 教授 (70305788)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | インセンティブシュタッケルベルグゲーム / 非負システム / 確率システム / パレート準最適性 / ナッシュ均衡戦略 / SIRモデル / 凸最適化 / 繰り返し計算 / パレート最適戦略 / H∞制御 / 分散制御 / 非線形非負システム / 誘因戦略 / 線形行列不等式 / 情報基礎 / 数理工学 / 制御工学 |
研究成果の概要 |
確率非負システムに対して,インセンティブシュタッケルベルグゲーム理論に基づく戦略決定問題を扱った.はじめに,環境変動を表現できる確率ノイズ,及びモデル化誤差を表現できる確定入力外乱を考慮し,伊藤の確率微分方程式に基づく多プレーヤ確率非線形非負システムモデルを提案した.引き続き,H∞制御理論によるインセンティブシュタッケルベルグゲームの均衡戦略構築に成功した.その他,下位層では, パレート準最適性,ナッシュ均衡論による比較検討も行った.その後,出力フィードバック問題を扱った.その結果,所望の均衡状態へ少ない情報量で下位層にいるフォロワーを上位層のリーダの決定戦略に誘引することが可能となった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
提案された戦略設計手法は,従来にある2点境界値問題を解く必要がない.また,凸最適化手法を基盤とする線形行列不等式による繰返し数値計算アルゴリズムによって,容易に戦略設計が可能である.さらに,実際の非負システムへ適用するため,不確定要素を考慮した確率システムに対する戦略設計を提案した.特に,実用性を示すために,非負システムにおける重要な課題として知られるSIR感染モデルでのワクチン接種戦略決定を扱った.その結果,数値戦略解を得ることに成功した.これは,感染者人口の現時刻情報に基づく局所的な状態値のみによって,ワクチン接種戦略設計が行える点で,理論的かつ非常に実用的な結果である考えられる.
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