研究課題/領域番号 |
17K00201
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
認知科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
池上 嘉彦 東京大学, 大学院総合文化研究科, 名誉教授 (90012327)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | なる / ある / 日本語 / 出来(しゅったい) / 推移 / 自発 / 非動作主 / 万葉集 / 出現と変化 / 非動作主化 / ブラジル・ポルトガル語 / リトアニア語 / チェコ語 / ルーマニア語 / 事態把握 / 主観的把握 / 主客合一 / 日本語話者 / 体験の言語化 |
研究成果の概要 |
本研究は「なる」という日本語動詞の生態を一方では古代からそれが経てきた歴史的な時空の中で検討、他方は世界の他の言語における「なる相当動詞」の存在/非存在の確認,存在なら日本語の「なる」の場合といかなる生態上の異同があるかを検討した。得られた知見によると、日本語の動詞「なる」は本来(アルタイ語族のトルコ語、モンゴル語などに似て)<出現・出来>と<移行・推移>の両面の意味を有していた(従って、ドイツ語のwerdenや古英語のweorthanに似た意味構造の語であった)のが、現在では<移行・推移>の意味中心(従ってフランス語のdevenirや英語のbecomeに似た意味構造の語)に変貌したと言える。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現代の日本語話者にとって、「なる」という動詞はごく身近な存在である。「大きくなる」、「暖かくなる」、「美しくなる」など<状態の変化>を表示するのがその基本的な用法と誰しもが感じる一方、「結婚することになりました」などと非日本語話者なら<強制>と読み取るような場合とか、「こちらがご注文の品になります」といったぎこちない言い回しなど、第三者的な立場で見ると<奇妙>としか聞こえないような表現に至るまで、必要以上と思えるような用法も行われている。 本研究は、日本語の通時的研究と他の言語の場合との対照により、日本語話者に特徴的な背後の心性を探ろうとするものである。
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