研究課題/領域番号 |
17K00203
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
認知科学
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
青木 光広 岐阜大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (30283302)
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研究分担者 |
林 寿光 岐阜大学, 大学院医学系研究科, 助教 (70397347)
若岡 敬紀 岐阜大学, 医学部附属病院, 助教 (70550317)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 老人性難聴 / 慢性炎症 / ストレス関連ホルモン / 海馬 / 認知症 / 慢性腎機能障害 / Voxel Based Morphometry / MRI |
研究成果の概要 |
36人の高齢者のうち、中等度または重度の難聴グループは正常または軽度難聴グループよりもCortisol/DHEAS比(C/D比)、アルブミン、ASTが高く、炎症性マーカーの合計値、海馬の萎縮率、うつスコアが高かった。 加齢の影響を排除した偏相関では、C/D比、高周波数聴力レベル、HP%が相互に相関した。中周波数聴力レベルはMDA-LDL、アルブミンと正の相関を認めた。 年齢とC/D比の影響を除去した偏相関では、高周波聴力レベルと海馬の萎縮率との相関は消失した。高いC/D比や酸化ストレスや高カロリーは聴力レベルを悪化させ、結果として、間接的に海馬萎縮と関連する可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
高齢者における認知症の発症因子に難聴があるとされてきた。本研究からは、平均聴力レベルが40デシベル未満(軽度難聴もしくは正常とされるレベル)の群は40デシベル以上(中等度以上の難聴)の群より、腎機能が悪く、脳MRIにおける海馬萎縮の割合が高い結果となった。また、ストレス関連ホルモンや炎症性サイトカインによる慢性炎症が聴力レベルと正の相関を示したことから、ストレスや慢性炎症は加齢性難聴を促進させる可能性がある。さらにストレス関連性ホルモンであるコルチゾールとDHEASの比が高いほど、海馬萎縮は進行するが、難聴の程度とは直接的な相関は示さなかった。難聴と認知症は直接的には関連性は少ない。
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