研究課題/領域番号 |
17K00204
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
認知科学
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研究機関 | 京都市動物園 (2018-2019) 京都大学 (2017) |
研究代表者 |
田中 正之 京都市動物園, 生き物・学び・研究センター, 生き物・学び・研究センター長 (80280775)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | ニシゴリラ / 動物園 / 比較認知研究 / 系列学習課題 / タッチモニター / 文化的伝播 / チンパンジー / 比較認知科学 / 系列学習 / 作業記憶 / マンドリル / テナガザル / アラビア数 / 知性の展示 / アラビア数字 / ゴリラ / 認知エンリッチメント |
研究成果の概要 |
本研究は、国内で唯一ゴリラの認知研究が可能な京都市動物園において、同園飼育霊長類3種(チンパンジー、シロテテナガザル、マンドリル)も含めた比較認知科学研究基盤を整備し、発展させることを目的とした。上記4種を対象として、アラビア数字の系列学習課題と、同課題を応用した作業記憶に関する認知課題を行った。本研究期間中にチンパンジーとゴリラでそれぞれ赤ん坊が誕生した。それらの個体が1歳前後で同種の仲間に倣って課題を自発的に開始する、文化的行動伝播過程を記録した。世代を超えた認知課題参加の「文化」を醸成したといえる。成果は国際学会等で発表した他、2020年4月刊行の編著書にまとめ、成果の還元に努めた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
国内にいるゴリラは、2020年現在わずか20頭であり、すべて動物園で飼育されている個体である。本研究では、京都市動物園において、その貴重なゴリラを対象としてタッチモニターを用いたコンピュータ制御による認知課題を日常的に行える研究環境を作ることができた。京都市動物園では2014年以来、親子3個体を対象とした認知研究を行っているが、本来研究機関ではない動物園という場においてその継続性が課題であった。本研究期間中に誕生したゴリラの赤ん坊は、母親による保育を受け、家族の中で育ちながら、認知課題に興味を示した。これらはチンパンジーで見出された文化的伝播のプロセスと同様であり、国内外で例のない成果である。
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