研究課題/領域番号 |
17K00228
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
知覚情報処理
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研究機関 | 東京藝術大学 |
研究代表者 |
丸井 淳史 東京藝術大学, 音楽学部, 准教授 (90447516)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 聴能形成 / 音色知覚 / 音響教育 |
研究成果の概要 |
聴能形成は、音の物理的な変化と感覚的な変化とを結びつけて理解するための訓練方法である。訓練に使用される音源によって難易度の設定が行われるが、そのさいの音源選択は教師の経験や主観に基づいている。そのために難易度設定が暗黙知となっており、学習者は自ら適切な音源を選択することが難しい。研究の結果、学習者は振幅スペクトルの平坦さをもとに主観的難易度の判断を行っているが、実際に訓練を行う際の客観的難易度についてはそれ以外の要因が複雑に関係しており、そのため主観的・客観的難易度はあるていど独立して操作ができる可能性が示唆された。学習者の意欲向上につながる訓練音源の作成・選択が可能になった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
製造業などでは、製品開発者が「音を聞き判別する能力」を持つことの必要性が認知され始めており、聴能形成の導入を検討する企業も増えつつある。本研究の直接的な成果は、その担当者と学習者の双方に負担のない聴能形成システムが提供できることである。聴能形成の訓練の成果の本質は、音を聞き分ける能力の獲得もさることながら、その能力を得た者同士が音に関する共通の言語を用いて意思疎通ができるようになることにある。つまり音の特徴を感覚的な言葉で表現するのではなく物理尺度に即した単位で表現ができるようになることで、誤解のない情報伝達が可能になる。その効果的・効率的な訓練方法につながる研究を行ったものである。
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