研究課題
基盤研究(C)
オプティカルフローに基づく自動車走行速度知覚の解明およびその予測モデルの構築を目的とし,オプティカルフローの特性および観察者の特性の2点から検討を行った。その結果,オプティカルフローの速度の増加や奥行運動手がかり,色,ジターの付加が,移動感覚や速度知覚を向上させることが明らかとなった。また,高齢者の白内障状況を模擬するゴーグルを若齢者に装着させ,その影響を検討したところ,ゴーグルの有無では,移動感覚および速度知覚に差が生じないことが明らかになった。
超高齢社会にある現在では,高齢運転者による交通事故の防止のみならず,運転行動を支える知覚認知機能の解明および若齢・中年層運転者における早期からのトレーニング法の開発が必要不可欠である。従来研究では,特に情報の獲得プロセスに関与する視覚的注意や有効視野の研究が進められてきたが走行速度知覚に着目した研究は極めて少ない。本研究成果は,走行速度知覚の研究手法の確立,およびトレーニング法の開発に向けた基礎的知見を提供したという点で,学術的・社会的意義がある。
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すべて 雑誌論文 (4件) (うち国際共著 1件、 査読あり 3件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (21件) (うち国際学会 5件)
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