研究課題/領域番号 |
17K00322
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
知能情報学
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研究機関 | 沖縄科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
塚田 啓道 沖縄科学技術大学院大学, 神経計算ユニット, 研究員 (40794087)
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研究分担者 |
塚田 稔 玉川大学, 脳科学研究所, 客員教授 (80074392)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 文脈学習 / 時空間学習則 / 記憶の階層構造 / フラクタル / 神経回路 / 時空間文脈情報処理 / 神経振動 / 時空間アトラクター / ニューラルネットワーク / 文脈情報処理 / 脳型情報処理 / 学習と記憶 / 計算論的神経科学 / 自己組織化 / 知能情報処理 |
研究成果の概要 |
生物の脳の記憶システムの優れた機能に基づいたHebb則(HEB)と時空間学習則(STLR)を基に単層ニューラルネットワークを構築し、生物の脳が持つ時空間文脈に対する柔軟な記憶情報処理原理を究明した。HEBはニューロンの発火に依存し、類似な入力系列パターンを同一出力パターンに引き込むパターン補完の能力がある。一方、STLRはニューロンの発火無しでも外界の情報構造に合わせた学習が可能であり、時空間文脈パターンの分離機能に優れている。これらの2つの学習則をフィードフォワード結合にSTLR、リカレント結合にHEBを用いて融合することで、ワンショットかつ教師なしの時空間文脈記憶の構築に成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で提案した時空間文脈を記憶する単層ニューラルネットは神経回路網の空間分割とダイナミックスに基づく新しい記憶情報処理原理を用いているため、現在のデープラーニングと異なりワンショットかつ教師なし学習で実現可能である。したがって、エネルギー消費や記憶の病因究明・治療の観点からも極めて有用であり、現在のAIの発展の中で有効に使うことができる。さらに、本研究で見出した生物の脳が持つ時空間文脈に対する柔軟な記憶情報処理原理は、現在のAI研究に新しいブレークスルーをもたらすばかりでなく、人間と共存できるAIの発展につながるものである。
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