研究課題
基盤研究(C)
本研究では、ミツバチのダンスコミュニケーションに使用されている空気の振動刺激を受容、処理する神経構造及び処理機構を実際の生理、形態実験データに基づき解析を進めた。触角からの投射を受けている介在ニューロン群を探索し、その形態に関する数理モデルを構築・評価及び電気的応答特性の比較手法を確立した。これらの結果に基づき、振動刺激の時間長の検出において抑制性ニューロンDL-Int1が重要な働きを果たしていることを予測した。さらに採餌バチにおけるこのニューロンの形態及び電気的応答特性が、羽化直後のハチ機能に比べて、神経回路の応答を強化するように適応していることを明らかにした。
ミツバチのダンスコミュニケーションは、記号的な情報表現を用いた生物の情報伝達手法であり、昆虫の小さな脳がこのような高度な機能をどのように実現しているのかは生物学の大きな謎である。これまで情報の送信者であるダンスバチについては多くの研究がなされてきたが、受信者であるフォロワーについてはあまり注目されて来なかった。本研究では、このフォロワーに着目し、脳内において情報がどのように伝達、処理されているかの解明を進め、その神経回路構造を提案することができた。また、この処理に関連するニューロンの形態、応答特性の解析方法を確立することができた。この方法は、様々な神経系の解析に適応可能なものである。
すべて 2019 2018 2017 その他
すべて 国際共同研究 (3件) 雑誌論文 (16件) (うち国際共著 11件、 査読あり 13件、 オープンアクセス 7件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (18件) (うち国際学会 9件、 招待講演 6件) 図書 (6件) 備考 (1件)
システム制御情報学会論文誌
巻: 32 号: 7 ページ: 265-274
10.5687/iscie.32.265
130007728850
Transactions of the Institute of Systems, Control and Information Engineers
巻: 32 号: 3 ページ: 113-122
10.5687/iscie.32.113
130007663759
Insects
巻: 10 号: 10 ページ: 1-16
10.3390/insects10100336
120006843570
J. App. Entmol.
巻: 143(9) 号: 9 ページ: 1000-1010
10.1111/jen.12671
eneuro
巻: 6 号: 5 ページ: 1-13
10.1523/eneuro.0454-18.2019
BMC Bioinformatics
巻: 19 号: 1 ページ: 1-16
10.1186/s12859-018-2136-z
Front. Psychol.
巻: 9 ページ: 1517-1517
10.3389/fpsyg.2018.01517
Front. Neuroinform.
巻: 12 ページ: 61-61
10.3389/fninf.2018.00061
昆虫と自然
巻: 53 ページ: 35-40
J. Vis. Exp.
巻: 138 号: 138
10.3791/57468
Nucleic acids research
巻: 47 号: D1 ページ: D859-D866
10.1093/nar/gky951
システム制御情報学会誌
巻: 62 ページ: 490-495
130007663646
巻: 53(6) ページ: 35-40
Journal of Neuroscience
巻: 37(44) 号: 44 ページ: 10624-10635
10.1523/jneurosci.0044-17.2017
bioRxiv reprint fir
巻: -
10.1101/159533
Journal of Insect Behavior
巻: 30 号: 3 ページ: 318-330
10.1007/s10905-017-9615-3
http://www.u-hyogo.ac.jp/shse/koho/prev/index.html