研究課題/領域番号 |
17K00447
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
図書館情報学・人文社会情報学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
吉田 右子 筑波大学, 図書館情報メディア系, 教授 (30292569)
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研究分担者 |
川崎 良孝 京都大学, 教育学研究科, 名誉教授 (80149517)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 社会的公正 / 公共図書館論 / 公共図書館史 / アメリカ公共図書館 / 北欧公共図書館 / フィンランド / フィンランド公共図書館 |
研究成果の概要 |
世界規模で公共図書館の無料、公開、公費支弁の原則が揺らぐ中で、教育の公共性を担保しインフォーマルな教育機会を平等化するために、公共図書館の理念の再構築が緊急の課題となっている。本研究では新自由主義の進行による図書館の公共的価値の後退を問題化し、これを解消するための基礎理論構築のために公共図書館の再モデル化を試みた。公共図書館を文化行政の民営化への対抗機関としてとらえ、情報と文化のアクセスに関わる社会的公正をキー概念として公共図書館のあり方を歴史文化的に再検討し、その変遷と実態を実証的に解明するとともに、社会的・文化的変化に耐えうる強靭な公共図書館の理念的基盤の再構築を行なった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は(1)20世紀のアメリカ公共図書館モデルの確立と変化にかかわる歴史的変遷を実証的に分析することで、その存立理念と運営原理の基層を解明し、(2)北欧の公共図書館を文化の民営化への対抗機関としてとらえその状況を理論的・実証的に分析することで、図書館が機能として備える情報と文化のアクセスに関わる社会的公正の作動を解明する。(1)(2)を通じて、新自由主義/市場原理主義の導入によって弱体化する文化アクセス保障という基本的人権に関わる実践理念を回復するための学術的な基盤を提供するものであり、図書館界および文化政策の領域での学術的進展への貢献という点で意義がある。
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