研究課題/領域番号 |
17K00547
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
放射線・化学物質影響科学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
川部 勤 名古屋大学, 医学系研究科(保健), 教授 (20378219)
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研究分担者 |
松島 充代子 名古屋大学, 医学系研究科(保健), 講師 (10509665)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 農薬 / ネオニコチノイド系農薬 / マクロファージ / T細胞 / ネオニコチノイド / アセチルコリン作動系農薬 / アセタミプリド / 肺胞マクロファージ / 有機リン系農薬 |
研究成果の概要 |
本研究ではAch作動系農薬であるネオニコチノイド系殺虫剤を中心に生体防御機構の誘導やマクロファージやT細胞の機能に及ぼす影響について検討した。検討したネオニコチノイド系農薬のなかでアセタミプリドが肺胞マクロファージの機能を修飾させることが明らかとなった。具体的にはTLR7を介した炎症惹起下においてアセタミプリドは炎症性サイトカインの発現と貪食能を低下させた。一方、HO-1の発現やオートファジーなどの生体防御機構の誘導はみられなかった。また、アセタミプリドはT細胞の活性化についてはほとんど影響を及ぼさなかった。以上の結果より、アセタミプリドは肺での生体防御反応に影響を及ぼす可能性が考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで神経系への影響が中心に解析されてきたAch作動系農薬が免疫系に与える影響について検討した。免疫応答は賦活化するとアレルギー性疾患や自己免疫疾患を発症させ、抑制されると免疫不全状態として感染症や免疫監視機構の減弱化による悪性腫瘍の発症に繋がる。ACh作動系農薬が及ぼす免疫応答の撹乱作用を明らかにできれば、新たな神経系と免疫系のネットワークを構築でき、また農薬をもとにした治療薬の開発が期待できる。
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