研究課題/領域番号 |
17K00552
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
放射線・化学物質影響科学
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研究機関 | 福岡大学 (2019) 広島大学 (2017-2018) |
研究代表者 |
大野 芳典 福岡大学, 医学部, 講師 (10548986)
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研究分担者 |
安永 晋一郎 福岡大学, 医学部, 教授 (50336111)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 低線量率放射線 / 造血幹細胞 / ミトコンドリア / ROS / 低線量率放射線被ばく / 放射線防護 / 細胞運命 / 造血システム |
研究成果の概要 |
造血組織は放射線に対して高感受性であり、造血不全だけでなく晩発性影響においては白血病などが危惧される。本研究では、知見の乏しい低線量率被ばくの造血組織への影響について解析し、それを防御するための基盤理論の確立に貢献することを目指した。その結果、低線量率被ばくが造血幹細胞を含む未分化上位造血細胞を特異的に減少させ、造血幹細胞の活性を低下させることが解った。さらに、その原因がミトコンドリアから産生されるROSであることを明らかにした。そして、ミトコンドリアを標的とした新たな防護法が有効であることを見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、今まで充分には明らかにされて来なかった低線量率放射線被ばくの造血システムへの影響について細胞レベルから分子レベルまで詳細に解析した。さらに、その低線量率放射線の影響を軽減されることができる新たな防護法を見出した。原発作業や宇宙開発などの環境下では、長期間に渡る低線量率放射線被ばくが生ずることが危惧され、本研究で明らかにしたように造血幹細胞の特異的な減少や機能障害によって造血不全や免疫不全が引き起こされる危険性が考えられる。そして、本研究成果によって、新たな防御法の開発に道が開かれることを期待したい。
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