研究課題/領域番号 |
17K00561
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
放射線・化学物質影響科学
|
研究機関 | 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構 |
研究代表者 |
坂本 綾子 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 高崎量子応用研究所 放射線生物応用研究部, 上席研究員(定常) (00354960)
|
研究分担者 |
横田 裕一郎 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 高崎量子応用研究所 放射線生物応用研究部, 主幹研究員(定常) (30391288)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | ヒメツリガネゴケ / ガンマ線 / DNA修復 / 転写因子 / 放射線応答 / p53カウンターパート / ゲノム維持機構 / CRISPR-Cas / 紫外線 / CRISPR/Cas / 二本鎖切断 / 変異スペクトル |
研究成果の概要 |
植物のDNA損傷応答や修復・突然変異機構の特徴を明らかにする目的で、陸上植物の祖先種に近いヒメツリガネゴケを用いてγ線に対する感受性と生成するDNA二重鎖切断(DSB)を測定した。その結果、ヒメツリガネゴケはDSBが生じにくく、かつ生じたDSBに対して耐性を示すことがわかった。また、シロイヌナズナの放射線応答に関わるNAC型転写因子SOG1のヒメツリガネゴケホモログを特定し、これらの遺伝子の二重欠失変異 (sog1a sog1b)を作成して放射線応答に対するトランスクリプトームの変化を解析した結果、sog1a sog1bでは、γ線照射後の遺伝子の発現に大きな変化が見られることわかった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
植物は動物よりも放射線に強いと言われていたが、同一の条件で比較できるデータはほとんど存在しなかった。今回、コケ植物由来のプロトプラスを用いて単一細胞における感受性を解析した結果、コケ細胞が哺乳動物細胞に比べて極めて放射線に強いことを実際に示すことができた。 SOG1は植物界のみに存在するNAC型転写因子のひとつであり、哺乳動物のp53と同様に放射線応答で中心的な役割を持つことがわかっている。今回、ヒメツリガネゴケのSOG1ホモログが放射線応答に関与することが明らかになり、植物独自の応答機構が陸上植物の誕生よりも早い段階で獲得された可能性が示唆された。
|