研究課題/領域番号 |
17K00572
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
放射線・化学物質影響科学
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
長尾 哲二 近畿大学, 理工学部, 教授 (30351563)
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研究分担者 |
福嶋 伸之 近畿大学, 理工学部, 准教授 (10254161)
駒田 致和 近畿大学, 理工学部, 講師 (90523994)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2017年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 神経発生発達毒性 / 化学物質曝露 / ミクログリア / 炎症因子 / ミクログリア活性 / 神経発生毒性 / 大脳皮質 / ミクログリア活性異常 / ニューロン新生 / 免疫組織染色 / 液性因子 / 海馬歯状回 / 神経科学 / 細胞・組織 / 有害化学物質 |
研究成果の概要 |
化学物質曝露に起因する発生中の脳の異常におけるミクログリアの関与には未だ不明な点が多い。そこで神経発生毒性物質ビスフェノールAあるいはバルプロ酸を感受期に母動物に投与し、発生中大脳皮質の器質的異常を解析して、ニューロン新生の促進・抑制とニューロン移動・分布の異常を認めた。大脳皮質の組織異常の原因としてミクログリアに着目し、amoeboid型ミクログリアと炎症性サイトカイン増加、M1/M2ミクログリアバランスの乱れを認めた。抗炎症剤併用投与により炎症因子の発現が減少した。このことは神経炎症を抑制すると化学物質曝露による神経発生毒性の発現を予防できる可能性を示唆している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、化学物質曝露を原因とする発達障害に罹患した子どもの増加の可能性が懸念されている。化学物質は日々進化し、多くの新規物質が開発されて、それは新たな化学物質に子どもたちが曝露していることにほかならない。つまり、化学物質曝露による神経発生毒性機序を明らかにし、その予防法を確立することは急務である。神経発生毒性においてミクログリアに着目した病態解明を行うことで、脳内炎症と発生毒性との関連について新たな知見を見出すことができる。特に発生・発達毒性は発症してしまうと治療することは困難なため予防が重要である。そこで本研究では脳内炎症を標的とした新たな予防法の確立を目指した点に意義がある。
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